必ずしもMBA出身者がプロ経営者になれない理由 MBAという手段を有効活用できた人が成功する

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戦略コンサルの今後について質問者からの疑問に安井さんが答えます(写真:Fast&Slow/PIXTA)

→安井さんへのキャリア相談は、こちらまでお送りください。

文系エリートが歩む王道のキャリアとして、戦略コンサル/投資銀行からのPEファンドが一般化してきたかと思いますが、今後はどのようなキャリアが王道になってくるとお考えでしょうか。戦略コンサル(MBB)も大衆化し、市場に供給の絶対数が増えたなかで、差別化を図るうえでの参考とさせていただけたらと存じます。
HT 戦略コンサル

今後、今以上にキャリア構築において求められるのは、短期と長期のバランスと、柔軟性でしょう。

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いただいた相談に書かれているような、戦略コンサルやIB(投資銀行)からPE(プライベートエクィティ)というのが一般化であるかどうかは別として、PEの事業規模の拡大などに応じて、そういったキャリアを積まれる方は10年以上前から一定程度いることは確かです。

IBやPEに「王道」や「一般化」はない

とはいえ、海外に比べると日本におけるファンドにはまだまだ金融機関出身者が大多数というのも事実であり、求められるスキル的にもファンド側はそういった経験や知識を持っている人間を採用したい、という思惑もあるのでしょう。

ちなみに、PEの日本における事業規模などを鑑みた際に、そこまでの採用ニーズはなく、つまりそこまで人数を抱える必要はありませんから、やはり王道や一般化というよりも、「一部の人にとってのキャリアの選択肢」というのが正しいように思えます。

HTさんが書かれている趣旨としては、「プロフェッショナルファーム業界にいるヒトたちにとっての最高のキャリア」ということかと思われますので、そういった意味では、最終的なゴールをプロ経営者に見据える方はより増えると思います。

それは、今後ますます企業経営やビジネスを取り巻く環境が複雑化し、不安定化する前提で考えたときに、こうした問題に対応できるプロの経営者である人材プールが非常に少ない、ということからもいえます。

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