デジタル化で大失敗する担当者が知らない重大事 IT業界の見積書にありがちな「一式」の怖い意味

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誰が何を、どの期間で行うかの比較が重要だ(写真:metamorworks/PIXTA)
「会社のデジタル化を始めるために見積もりを取ったはいいが、その金額が適正かどうかわからない」という声を、よく耳にするようになりました。「アプリ開発って、こんなに高いの?」「安すぎて粗悪にならないか不安…」「ホームページってタダでもつくれるのに、こんなにするの?」「いくつか見積もりをとっても、どれがいいのかわからない」などの悩みは、コロナ禍でDXを推し進めた企業の担当者を中心に増えているようです。
適切な見積もりを出す開発会社は多いものの、残念ながらそうではないケースもあると指摘するのは、『難しい話はもういいんでDXがうまくいく方法だけ教えてください』の著者、日淺光博氏。IT業界における見積もりが、どのように考えられ、どう対処すべきかを解説します。
前回:40代管理職がデジタル化に後ろ向きな3つの理由(5月5日配信)
前々回:日本のDXがどれだけパッとしないか知ってますか(4月28日配信)

IT業界における見積もりは大枠の設計のようなもの

IT業界では「見積書を作れるようになったら1人前」と言われています。これは開発プロジェクト全体を把握でき、それぞれの作業工数を適切に見いだせないと見積書を作成できないからです。つまりIT業界における見積もりは、大枠の設計のようなものと言えるでしょう。

以下は6カ月間の「紙媒体と電子版を定期購読する方を管理する販売システム構築プロジェクト」を想定した見積もり例(金額は想定)です。

(外部配信先では図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際は東洋経済オンライン内でお読みください)

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