ゲーム中毒の子に苦悩する親に知ってほしい心得 大事なのは付き合い方、プラスの影響もある

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ゲームを買い与えるならば親には覚悟が必要です(写真:takeuchi masato/PIXTA)
新学期を迎え、一学年成長したわが子の変化に、戸惑う親も多いのではないでしょうか。
「うちの子、もしかして反抗期!?」と悩む前に、親側が準備できる心構えとは?
児童の自主性・自立性を引き出す授業で定評のある小学校教諭・沼田晶弘氏の著書『もう「反抗期」で悩まない! 親も子どももラクになる“ぬまっち流”思考法』より、子どもがゲームをやめられないときの対応を解説します。
前回:反抗期の子を失望させる「早くしなさい!」の不毛(4月21日配信)
前々回:反抗期の子を絶望させる親の何とも残念な接し方(4月13日配信)

ゲームをやめられないのは当たり前

これまで何度も、親御さんから「うちの子は決められた時間にゲームをやめられない」という相談を受けてきました。

ゲーム機という機器をお子さんに与えるときは、その瞬間から、長きにわたるゲームとの闘いが繰り広げられることになるのだと、覚悟が必要です。

なぜなら、面白いからです。任天堂やソニーなど、日本が世界に誇るスーパークリエイターたちが、日夜必死でゲームを開発しています。世界中がそれを買い求め、熱狂しているのです。面白くないわけがありません。

何が言いたいかというと、

「30分だけゲームさせて」

と、お子さんが言ったとしても、30分でやめられはしません。ゲームに熱中していたら時間はあっという間に過ぎていき、たった30分ではゲームをした気になれません。あっさり切り上げられるゲームがあったとしたら、それは間違いなくつまらないゲームです。

この事実を知らずに、

「30分だけね。いいよ」

と言ってしまうと、30分後には、

「ゲームをやめなさい! 約束したでしょ!」

と、叱ることになってしまいかねません。

ゲームをお子さんに渡すとき、

「やめなさい、と言ってもやめられない」

という状況が必ず今後起こることを見越して、事前に、ゲームに関するルールを決めておく必要があるのはそのためです。もし今、

「ゲームをやめなさい!」

と、叱る状況になっているとしたら、すでにこの問題は末期状態です。早急にルール作りを行って、お子さんがそれを守れる環境を整える必要があります。

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