「怒りが爆発しそうな人」が真っ先にやるべき行動 元自衛隊「メンタル教官」が解説

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「怒り」の感情をコントロールしたくても、うまくいかずに悩む人。いったいどうしたらいいでしょうか?(写真:miya227/PIXTA)
「怒り」の感情をコントロールしたくても、うまくいかずに悩む人は多いもの。「コロナ禍も2年が経ち、イライラ、怒りを潜在的にためた人が増えています。今こそ“怒り”の感情に根本的に向き合うべき時です」と話すのは、『自衛隊メンタル教官が教える イライラ・怒りをとる技術』を刊行した下園壮太さん。元自衛隊メンタル教官、心理カウンセラーとして、心の問題に長年取り組んできた経験から、「怒り」を感じた時にどうすればいいか、実践的な考え方と対処を教わった。

アンガーマネジメントの特徴

職場や家庭など、日常生活の中でイライラや怒りを感じてしまうのは避けがたいこと。ならば自分自身の「怒り」の感情を上手にコントロールして、理性的でおだやかな人でありたい。そんな思いから、「アンガーマネジメント」の講座に通ったり書籍で学ぶ人も多いようです。

アンガーマネジメントは「その怒りは損か、得か」「あなたが怒っているのは、あなたの価値観が原因」といった論理的なアプローチなので理解しやすく、体系化されていて「学びやすそう」「できそう」な感じが得られやすい点が魅力です。

でも一方で、私のカウンセリングにいらっしゃるクライアントさんなどに話を聞くと、せっかく学んでもうまくいかないケースが少なくありません。

一生懸命学んだのに「実際の場面でうまくやれなかった」「他の人はできているのに」「何日かはできていたのに、結局戻ってしまった」などと悩む人がいます。過去には「前よりも怒りを感じやすくなってしまった」と、状況がかえって悪化してしまった方もいらっしゃいました。

アンガーマネジメントに限らず、既存のメソッドやツールは、長所だけでなく、その限界を正しく理解したうえで使いこなさなくてはなりません。アンガーマネジメントがうまくいかない人がいるのはなぜなのか、ひもといていきましょう。

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