楽天がプロゴルファー契約でゴルフに注力する訳 所属先企業となるのは、稲見萌寧選手が初めて

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どの選手をサポートするか議論はあっただろうが、結果として稲見選手がオリンピックでの銀メダル獲得を含めて、昨年結果を出したことで期待に応えた。

2021年の楽天スーパーレディースで優勝した吉田優利選手(中央)と三木谷氏(右)、イニエスタ選手(左)(photo:Getty Images)

昨年の楽天スーパーレディースは吉田優利選手が優勝し、表彰式にはイニエスタ選手も登場して話題を集めた。

今年は稲見選手への期待がさらに高まっているといえるだろう。

記者会見で三木谷氏が語ったように、楽天は国内最大級のゴルフ場予約サイトGORAや楽天市場でのゴルフ用品販売、ゴルフトーナメントの協賛などゴルフとの関わりが深い。

楽天がゴルフに注力する訳

楽天がなぜゴルフ事業に注力するのか。楽天グループのコマースカンパニーゴルフ事業ヴァイスプレジデントである反町希一執行役員に話を伺った。

楽天の反町執行役員(筆者撮影)

反町氏によれば、「楽天はもともとゴルフ熱が高く、三木谷も含め、他の役員クラスもゴルフをするので、ゴルフへの理解が高かった」という。

ゴルフ事業に参入する企業は、経営サイドのゴルフに対する思いがあることは欠かせない。楽天がゴルフ事業に大きく関わったのは、ゴルフ場予約事業からである。

2000年2月にサービススタートしたゴルフ場予約サイト「GORA」を2003年に買収し、2004年10月楽天ブランドの「楽天GORA」として誕生した。当時契約ゴルフ場数は820コース、登録会員数は30万人であった。現在、契約ゴルフ場数は1900コース、予約アプリ利用者数は60万人以上にまで伸びている。

全国にゴルフ場数は2216コース(日本ゴルフ場経営者協会調べ)あるが、その85%以上をカバーしていることになる。楽天が展開するゴルフ場予約サイトのビジネスは、ゴルフ場へ予約サイトから送客し、手数料をゴルフ場から得るモデルである。送客手数料は開示されていないが、1人当たりプレー料金の10%程度で、上限1000円と言われている。ただ、送客数、ゴルフ場予約の売上高は開示されていない。

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