YouTuber、意外と知られてない稼ぎ方のカラクリ 過去に比べてプロジェクトは大規模化している

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再生1回あたりどれぐらい稼げるのか? (写真:Gabby Jones/Bloomberg)
「こす.くまのYouTubeメタトーク」第3回では、「YouTuberの稼ぎ方」のこれまでとこれからについて。YouTube作家として活動する「こす.くま」の代表作家である「すのはら」と「たけちまるぽこ」が、YouTube作家独自の視点で「稼ぎ方」にフォーカスします(文中敬称略)。

ブロガーからYouTuberへ

YouTubeの歴史は多くの人によって語られています。大きな分岐点は、2007年頃にパートナープログラムが始まったことや大手YouTuber事務所のUUUMができたこと。今回は、個人のYouTuberの歴史を大きく区分けし、職業としての稼ぎ方の変遷を解説していきます。

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YouTubeが専門職化してきたのは、パートナーシップが始まり、コンテンツへの広告掲載から収益を得られるようになった頃でした。とはいえ、当時はYouTubeで大きな金額が稼げたわけではありません。お金目当てではなく、ブロガーのように、「動画投稿していて自分が楽しくて」YouTubeに動画投稿をしている層がほとんどでした。やがて、2013年にYouTuber事務所UUUMが設立されます。

2014年の、「好きなことで生きていく」のCMが、職業としてのYouTuberが徐々に認知拡大する転機と言えるでしょう。YouTubeの大規模ライブイベントである「YouTube FanFest」の日本での第1回は同年2014年に開催されるなど、盛り上がりをみせます。

2016年には、それまでのYouTuberのカウンターとして、過激で大人向けとして、ヒカルが設立のNext Stage(ネクステ)が始動し、大きな人気を集めました。YouTuberが稼げる職業としての認知が拡大していきます。2017年には「ユーチューバー」が流行語大賞にノミネートされ、社会的にも大きく注目される存在となりました。

これらの一連の流れのなかでも転機となったのは、ヒカルの登場です。ヒカルは、黎明期のYouTuberたちを見て「これならマネできる」「これなら受けそう」「マネしよう」と考えながら、独自の型を作りつつ動画投稿をしていました。チャンネル開設から、チャンネル登録者数100万人到達のペースも当時で1位となり、より戦略的なYouTube運用が求められる時代となりました。

さらに「企画のカテゴリ化」が進みます。大量消費や大食い、高額な買い物・プレゼント、ドッキリといったものです。以前の記事でお伝えした「ミーム(お題)」の発生もこの頃に始まりました。

今のYouTubeで抜群に稼ぐ動画の知られざる特徴

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