子どもを叱るときについ母親が使う「NGワード」 逆効果を生む「お父さん」や「ご近所様」の使い方

拡大
縮小
子どもを叱るときに、言ってはいけないNGワードとは(写真:SoutaBank/PIXTA)
叱らずに子育てができればいいのですが、子どもがいう事を聞かないときはやはり、ついお母さんも声を荒らげて叱ってしまいます。でもそのときに、言ってはいけないNGワードがあります。効果がないだけでなく、いずれ副作用が大きくなり、むしろ逆効果になる言葉です。3男1女を東大理三に合格させ『子育ては声かけが9割』の執筆者である佐藤亮子氏の、子どもを叱るときに言ってはいけないNGワードとは。

子どもがお母さんの言うことをなかなか聞かないときに、「お父さんに言うよ」「先生に言うからね」などと言っていませんか。

お母さんがうまく叱れないからといって、誰かに下駄を預けてしまうのは卑怯です。自分の理論が脆弱だから、子どもの心を打つことができず、言うことを聞かせられなかったのに、強い者の権威をかさに着て無理やり言うことを聞かせようとする姿は、どう見えるでしょうか。まさに「虎の威を借る狐」であり、子どもも卑怯だと気づくと思います。

言葉の暴力をふるわない

また、これらの言葉は、脅しにもなります。怖がらせて言うことを聞かせようとすると、子どもは恐怖で何も考えられなくなり、いつも人の顔色をうかがうようになってしまいます。

『子育ては声かけが9割』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします。紙版はこちら、電子版はこちら。楽天サイトの紙版はこちら、電子版はこちら

言うことを聞かないときに子どもを叩くのは論外で、暴力をふるってはいけないことはみんなわかっているでしょう。しかし「○○に言うよ」と言って脅すのは実は言葉の暴力になります。怖がらせる言動で無理やり言うことを聞かせようとするのは絶対にやめましょう。親の言動で恐怖を感じた思い出は、子どもの心にずっと残ります。

これらの言葉の暴力を使っていては、親子の信頼関係を築けるはずはありません。

お父さんや学校の先生に叱ってもらうのは、「叱る」行為を別の人に丸投げしていることになります。子どもとの問題を自分で解決できないからといって、誰かに代わりに叱ってもらっていると、子どもはお母さんの足元を見るようになります。

次ページ「お父さんにも聞いてみよう」ならOK
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT