「なんとなく亜鉛サプリを飲む人」に潜む危険性 必要な栄養素をサプリで補うのは正しいが…

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「自分にどの栄養素が足りていないか」「どの栄養素が必要か」を把握し、正しくサプリメントを摂取できていますか? (写真:ほんかお/PIXTA)
泌尿器科医で新宿医師会の会長である平澤精一氏によると、特に60代以上の人が心身の健康や若さを保ち、いつまでも元気に暮らすために、本当に必要な情報があまり知られていないという。
人生100年時代の今、血圧や血糖値などを気にするだけでは足りず、ミネラルやホルモンのこと、正しいサプリメントの飲み方など、長い人生、健康をキープするには5つの新常識が必要になる。平澤氏の著書『60代からの最高の体調 ミネラル・ホルモンで「老いない体」を手に入れる』から「医学的に正しいサプリメントの飲み方」を一部抜粋、再構成してお届けする。

アンケートからわかるサプリメントに対する意識

日本では近年、サプリメント市場が順調に拡大しており、市場規模が1兆円に達したそうです。

しかし、残念ながら、「自分にどの栄養素が足りていないか」「どの栄養素が必要か」を把握し、正しくサプリメントを摂取している人は、それほど多くはありません。

2020年12月に、約1万人を対象に行われた「サプリメントの利用に関するアンケート調査(第9回)」(マイボイスコム)によると、「あなたは、現在サプリメントを利用していますか」という問いに対し、38.8%の人が「現在利用している」と答えています。

一方で、サプリメントに関する情報源を尋ねる問いに対し、最も多かった答えは「テレビ番組・CM」(25.4%)、次いで「メーカーや店舗のホームページ」(24.6%)、「サプリメントや健康食品、健康に関する情報サイト」(15.6%)、「家族や友人」(14.9%)でした。

また、サプリメント選定時の重視点を尋ねる問いに対し、最も多かった答えは「効果・効能」(68.7%)、「価格」(51.2%)で、「医師のすすめ、アドバイス」と答えた人は、わずか2.8%でした。

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