日経平均は悲観の中で底値形成中の可能性がある 投資家はウクライナ侵攻長期化で何をすべきか

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ポーランドに避難したウクライナ国民。ロシアのウクライナ侵攻が長引くと、株価はどうなるのだろうか(写真:AP/アフロ)

前回のコラム「日本株を脅かす『3つのリスク』はいつ消えるのか」では、「地政学的リスクはいつになったら軽減されるのか」について解説した。その中で、どんなネガティブな要因でも「予想で売られ、結果で買われる」のが相場の基本だとした。

それからわずか4日後、そのネガティブ要因は「ロシアのウクライナ侵攻開始」という“結果”を出した。これを受けて日経平均株価は一時買われ、2月24日の2万5970円(前日比478円安)で底を打ったかに見えた。

なぜ日経平均は反発後、すぐに失速したのか

しかし、今や日経平均は失速している。なぜなら、結果で買うのは主に空売り筋の買い戻しであり、継続的に買いが入るためには、そのネガティブな結果に「解決」または「解決の方向」が見えなければならないからだ。

そうでなければすぐに失速し、二番底、またはダメ押しといわれる下げに見舞われる。短期間で終わると思えた戦争は、原子力発電所が攻撃されるという、あってはならない方向に進み、ロシア軍撤退の気配も見えない。「核」がちらつく大規模な戦争を誰が想像しただろうか。

しかし、次元の違う核戦争などありえない。この前提に立つものの、当初予想の結果が出て買われた相場が、さらなるネガティブ予想への進展で再び売られてダメを押されたような状態になっていても、まさにこのダメ押しも買い材料だといえるのも、相場の基本である。予想で売られ、結果で買われる相場の基本形が、ここでも踏襲されるだけだ。

次ページ悪材料が連発、さらに株価の下落は続くのか?
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