新しい出会いの季節「挨拶の重要性」を見直そう 「この人は敵ではない」と思ってもらう事が大切

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初対面で好印象を持たれる言動や関わり方をお伝えします(写真:mits/PIXTA)

こんにちは。生きやすい人間関係を創る「メンタルアップマネージャⓇ」の大野萌子です。

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新しい環境、新しい出会いの多い季節を迎えます。長年、カウンセリング業務についていて感じるのは、メンタル不調の9割は、身近な人間関係に起因するということ。もちろん日常の積み重ねによって関係性は変わってくるものの、第一印象はなかなか変えることができず、最初が肝心とも言えます。

今回は、好印象を持たれる初対面での言動や関わり方についてお伝えしたいと思います。

いきなり距離を詰めてしまうのはNG

これから職場などで一緒に過ごす人と、うまくやりたい、仲良くなりたいと思うのは当然のことです。しかし、いきなり距離を詰めてしまうのは得策ではありません。節度や距離感が大切です。

よくあるのは、いきなり馴れ馴れしい態度をとってしまうこと。フレンドリーさを演出したいのかもしれませんが、相手からは見下されている、軽々しく扱われているなどと思われることも多く逆効果です。立場がどうであろうと相手を尊重する態度が大切です。

職場の全員がお互いを呼び合う際にそうしているなら別ですが、いきなりファーストネームや「ちゃん付け」も避けたいところです。初対面でのため口は避け、最低でも「です・ます」調の丁寧語を使いましょう。どんな相手にも平等に接する態度こそが、多様性を認め、良好な人間関係を維持するための前提となるからです。

また、プライバシーにいきなり踏み込むのもいただけません。最近も「結婚してるの? 子どもは? どこに住んでるの?」と配属先の上司にいきなり聞かれて面食らったという話を聞いたばかりです。時短勤務や出張の可否等、業務上必要なことであれば確認する必要はありますが、初対面で聞くと詮索していると思われるばかりでなく、場合によっては、ハラスメントにもなりかねません。

また、初対面時の自己紹介の目的は、相手に好印象を持ってもらうこと。「この人のこともっと知りたいな。話してみたいな」と興味を持ってもらうきっかけになることが大切です。ですから、詳細を語る必要はないのです。失敗しがちなのは、少しでもよく見せたいという意識から「自分を大きく見せようとすること」。今までの実績や学歴、前の勤め先など、見栄やプライドで、大げさに伝えてしまうことです。「すごいですね!」と表面上は当たり障りのない反応をしてくれるかもしれませんが、内心は鼻持ちならないと思われがちです。

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