「受験に英語がない国」で話せるようになった方法 「英語が怖い人」に教えたい緩やかな学び方

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日本人は英語が苦手、というより、むしろ怖い?(写真:Fast&Slow/PIXTA)

脳科学者の茂木健一郎先生の記事が目に留まりました。「脱TOEIC」を掲げて、より本質的な勉強をすべきだと主張していました。私の住んでいるギリシャを始め、ヨーロッパの国に住んでいる日本人の方は英語を流暢に話す人が多いように思いますが、日本に滞在しているときは、あまり得意ではない人が多いのかな、と感じることが少なくありません。そこで、本稿では、日本とギリシャの英語教育の違いから、英語を習得する方法を考えてみたいと思います。

外国人を見るだけで「英語アレルギー」

以前、日本に滞在したとき、ショッピングモールに買い物に行きました。そのモールは、車用の入り口(駐車場の入り口)と、普通の入口が分かれているようでした。私がいたのは駐車場入り口だったのですが、おそらく車以外では入れない。

ここがギリシャであれば、そのまま駐車場から入ってしまいそうなところですが、やはり日本なのでしっかりルールに従おうと、交通整理をしていた係員の方に、「どこから入ることができますか?」と日本語で尋ねました。すると、「すみません、英語できません!」という返答が……。

その後も何度か「入口は……」と日本語で尋ねたのですが、「英語できません!すみません!」の返答しかもらえませんでした。英語が苦手というよりは、アレルギーに近いような反応だったことを覚えています。

この経験以外にも、日本にいるときにお店に入ると、店員さんの視線を感じます。そして「私、英語無理。あなたが対応して」「いや、私だって無理ですよー」というやりとりを、目とジェスチャーでやっているのを感じます。私が日本語で話すと「あー、よかったー」とホッとしている様子がわかります。なんだか悪いことをしているような気になってしまうのですが、このような経験をしたのは一度や二度ではありません。

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