セレブが愛する「有名カメラマン」日本移住の経緯 世界の名だたるセレブ撮影してきたレジェンド

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世界的に活躍する写真家のマシュー・ジョーダン・スミス氏と、妻のマキさん(写真:スミス氏提供)

オプラ・ウィンフリーや、クイーン・ラティファ、アレサ・フランクリン……アメリカでは知らない人がいない名だたるセレブを撮影してきたアフリカ系アメリカ人カメラマン、マシュー・ジョーダン・スミス。セレブから絶大な信頼を得る人気カメラマンがこのたび日本へ「引っ越して」きた。

スミスがなぜ遠く離れた日本に移ってきたかは後で語るとして、まずはスミスがいかに優れたカメラマンが伝えたいと思う。

セレブから絶大の信頼を得ている写真家

スミスは30年以上にわたり、セレブが公の場、あるいはプライベートでポートレートを依頼する、頼りになる写真家として活躍しており、その多くは彼のウェブサイトで公開されている。広告業界でも彼の信頼は厚く、クライアントは消費財大手のP&Gやレブロン、エンタメ界からはショウタイムやHBOと巨人ぞろいだ。

スミスが撮影した女優のハル・ベリー(写真:スミス氏提供)

一方、より芸術性の高い、個人的なプロジェクトにも力を入れており、定期的に写真展を開いたり、これまでに『Sepia Dreams』『Lost & Found』『Future American President』と題した3冊の写真集を出版。多くの賞を受賞しているほか、ニコンのアンバサダーも務めている。

彼が成功をつかむまでの道のりはまるで映画のようだ。

ニューヨーク市ブルックリンで生まれ育ったスミスは、その後サウスカロライナ州に移り、そこで写真に出会った。南部の風俗習慣に疎く、よそから来たニューヨーク訛りのスミスは、すぐに嫉妬と軽蔑の対象となった。そんな苦しい時期に、父親から初めてのカメラをもらったのだ。

「本当にカメラに救われたよ」と、現在58歳のスミスは語る。「父が使い方を教えてくれて、写真の現像の仕方も教えてくれた。すぐに使い始めて、何度も撮影し、父が改造した浴室を暗室にして写真を現像した。姉妹たちを怒らせていましたよ。彼女たちがドアをノックすると、『すぐに出てくるから!』と叫んでた。『写真は今、現像機の中にあるんだよ!』って。

カメラを使い始めた頃は目に入るものすべてを撮っていたけれど、特に人を撮るのが好きで、教会にいる人やスポーツをしている人、母が姉たちの髪を編んでいる様子をモノクロで撮ったりしていたよ」

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