社会人10年目「転職すべき人」とそうでない人の差 最初の転職の年齢が高いほど変化対応は難しい

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キャリアビジョンが見えない、転職すべきか迷っている……社会人10年目のキャリアの悩みを乗り越える方法(写真:akeuchi masato/PIXTA)
「10年働いたのに、誇れる仕事が何もない」「今の会社に留まるべきか、転職するか迷う」「マネジメントをしようにも、価値観の違うメンバーに困惑する」など、社会人10年目くらいの中堅社員には、経験を積んできたからこそぶつかる、新しい壁があります。
『社会人10年目の壁を乗り越える仕事のコツ』では、大企業やスタートアップ、日系企業や外資系企業など、様々な環境に身を置いた人材育成の専門家が、より良いキャリアを築くために大切にしたい「考え方」と「行動」のヒントを紹介しています。
本稿では同書より一部を抜粋しお届けします。

悩み1:キャリアビジョンが見えない

「自分の最期」を想像するとビジョンが見えてくる。

自分がキャリアを通じて、何をしたいのかがわからない。

そんな悩みを持つ人も多いですね。あるメガベンチャーの経営者はこれを〝ビジョン無い症候群〞と呼んでいました。言いえて妙ですね。世の中で一般に「キャリアビジョンを持たなければならない」と言われるから、ついそれに流されて「ビジョンが無いことそのものを悩んでいる症状」と整理しているわけです。

キャリアビジョンは、無いよりはあったほうがよいです。ビジョンとは目標です。目指すところがあるほうがそちらに向かいやすいですよね。

しかし、無くても悩む必要はありません。

あの孔子様ですら、15歳で学問を志してからも、40歳まで惑いつづけ、50歳でやっと天命を知ったそうです。2500年前の中国の平均寿命は知りませんが、現代だったら何歳でしょうか。キャリアビジョンが無いからといって、焦らなくてもいいのです。探すことを諦めなければ。

ただ、漠然とでも少しずつビジョンが見えてきたほうが、正しい努力にもつながるのも事実。そんなときに「おそらくこっちの方面がやりたいことだ」と気づくことができる方法を2つご紹介します。

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