「物流を科学する」メルカリ新会社キーマンの野望

ヤマト・アマゾン出身、業界のベテランに直撃

メルカリが10月末に設立した物流子会社・メルロジ。ヤマト運輸やアマゾンジャパンで物流ビジネスの経験を積んできた進藤智之氏がCOO(最高執行責任者)に就任した(記者撮影)
2020年の1年間、全国の宅配便取扱個数50億個のうち、フリマアプリ「メルカリ」の荷物が5~10%を占めた。月間利用者数は今年9月に2000万人を超えるなど、いまだ成長が止まらないメルカリがぶち当たったのが、物流の壁だ。
とくに郵便局やコンビニでの商品発送時の作業負荷が大きく、持続可能性に不安が出ている。今やコンビニから発送される荷物の8割がメルカリの出品物だ。
そうしたメルカリの荷物の「集荷網」を改革しようと10月末に立ち上がったのが、物流子会社のメルロジだ。集荷に限らず、EC店舗向けの配送代行サービスまでを手がける野心的な計画を掲げる(詳細は11月配信のこちらの記事)。
同社がCOO(最高執行責任者)に呼び寄せたのは、2013年から7年間アマゾンジャパンで物流戦略を担い、直近はイオンでネットスーパーの新規事業を手がけた進藤智之氏。ヤマト運輸に新卒入社して以降、物流一筋のキャリアをたどってきた。
メルロジが目指す方向性、メルカリグループに転身した理由などについて、進藤氏に話を聞いた。

「ゆっくりの配送でいい」ニーズに着目

――ヤマト、アマゾン、イオンと物流・流通業界で経験を積んできた中、なぜメルカリに転身したのでしょうか。

会社は変われど、物流業界に20年間携わってきた。メルロジCEOの野辺(一也氏)とも長い付き合いで、定期的に意見交換を行ってきた。物流ビジネスのカギは、サービスレベルとコストをどう両立するかだ。それを考えるうえで、メルカリに求められる物流はとても新鮮で、強い衝撃を受けた。これが入社した大きな動機だ。

――従来の物流とは何が違いますか?

サービスレベルを考えると、通常のECは早く欲しいという需要が圧倒的に大きい。アマゾンやヨドバシカメラなどがスピードを最重要視している。それがお客さんにとっての最良のサービスだと思われてきた。

ただメルカリの場合、ある程度時間に余裕をもった受け取りでいいという人の割合が、ほかのECよりも大きい。私の経験の中でも新しい世界だった。

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