「今年の目標」を挫折してしまう人の「悪習慣」 世界の「頭のいい人」が自然とできていること

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決めた目標をしっかり達成できる人と、途中で挫折してしまう人の違いは、どこにあるのでしょうか? (写真:Taki/PIXTA)
2022年を迎え、今年の抱負や目標などを考えている方も多いのではないでしょうか。しかし、「やろう!」と決めたものの、仕事や日々の生活に追われて、なかなかやりたいことに時間が割けなかったり、せっかく目標を立てたのに途中で諦めてしまう……ということもよくあると思います。
決めた目標をしっかり達成できる人と、途中で挫折してしまう人の違いは、どこにあるのでしょうか。
脳科学者の中野信子さんの『世界の「頭のいい人」がやっていることを1冊にまとめてみた』より一部抜粋、再構成し、お届けします。

私は、東京大学を卒業し、大学院で医学博士号を取得した後、フランス国立研究所にポスドク(博士課程修了の研究者)として勤務していました。また、どんな面白い人が集うサークルなのかという興味本位で、MENSA(世界の全人口で上位2%の知能指数に入る人のみが入会を許される団体)の会員になったりもしました。

そのような中で、IQの高い人たちや、世界で評価され、活躍しているビジネスパーソンなど、世界中のさまざまな「頭のいい人」の姿を見ることができました。

ここでは、これまでに出会ってきた優秀な方々の中から、つねに高いパフォーマンスを発揮し、掲げた目標をきっちり達成していたある女性のお話をしたいと思います。

制限時間を設けて、やるべきことだけをやる

ドイツ人のEさんは、神経内科の優秀な医師。研究に対する意欲が高く、臨床もこなしながら、研究者としてのキャリアを積み上げていっている女性です。

彼女は目標を達成するまでの制限時間というのを自分で定めていました。すると自動的に「やるべきこと」が明確になります。あとはただその「やるべきこと」をこなしていくだけです。

ただし、ここからが肝心なのですが、彼女がすごいのは、「やるべきこと」を考えると同時に、「やらないこと」を明確にしていたところにありました。Eさんが研究者としても医師としても一歩抜きん出て、皆に評価され、優れた成果をあげることができた秘訣は、この「やらないこと」を上手に見つけていくところにあったのです。

研究者の世界の話ではなく、もっと多くの人に身近な題材を例に説明します。

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