「好物は最後に食べる」派の5歳少女に起きた事件 父への食べ物の恨みは、形を変えて今も残る

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5歳のクリスマス、父にウインナーを食べられた女の子。婚活にいそしむ今もそのときの心の傷は残っていて……?(イラスト:オオノマサフミ)
「食い物の恨みは恐ろしい」という言葉がある。『食べ物は人間にとって必要不可欠なものであるから、恨みを持たれるようなことはしないに限る』という意味だが、もし恨みが発生するとして、「悪気なく取った/取られた」ケースがほとんどだろう。
そんな『食べ物の恨み』にまつわる体験談を聞きながら、普段、改まって話し合うことのない『食事』や『料理』について、基本楽しく、ときに真面目に考え直す、インタビュー連載第1回。

「最後に食べる」派だったせいで…

好きなものを最初に食べるか、最後に食べるか。

誰もが一度は議論したことがある永遠のテーマだが、当然ながら、どちらが正しいということはない。その間にあるのは決してわかり合えない宗派の違いであり、むやみに交わり合うのは、決して得策とは言えない。

しかし、もし『最後に食べる派だったせいで、最初に食べる派の人に、残しておいたものを食べられてしまった』場合、あなたはどう思うだろうか?

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「それは、私が5歳の年のクリスマスの夜のことでした。『会社の同僚が、ドイツ出張に行ったお土産でくれたよ』と言って、父が白い骨付きウインナーを持って帰って来てくれたんです」

今回、話を聞いたのは井上香織さん(37歳/仮名)。秋田県出身で、陳腐な表現だが"秋田美人”という言葉が似合う、和風美人である。両親もともに秋田県出身で、父は仙台の会社で働いていた。同じ東北地方と言えども3時間ほどかかる道のりである。ゆえに単身赴任で、帰ってくるのは2~3カ月に1度程度だった。

「昔からお父さん大好きっ子でした」と語る香織さんは、父の帰宅を毎回心待ちにしていたが、その理由の「半分はお父さん。でも、残り半分はお父さんが買ってくる食べ物でした」と打ち明ける。

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