みずほ、首脳交代では解決しないガバナンス不全

会長、社長、頭取が退く異例の事態に発展

業務改善命令を受けて、みずほFGの佐藤康博会長(写真左)は2022年6月で退任し、坂井辰史社長(中央)とみずほ銀行の藤原弘治頭取(右)は2022年4月で辞任する(撮影:梅谷秀司、今祥雄、山内信也)

会長、社長、頭取を総入れ替え――。みずほフィナンシャルグループのシステム問題は異例の事態に発展した。

11月26日、金融庁はシステム障害を続発させたみずほに業務改善命令を出した。検査中にもかかわらず9月に業務改善命令を出しており 、これが2度目の行政処分となる。再発防止策やガバナンス態勢の整備を含んだ業務改善計画の提出や、経営責任の明確化を求める厳しい内容になった。

処分はほかにもあった。同日、財務省がみずほに是正措置命令を出した。外国為替取引が遅延した9月30日のシステム障害の際に、マネーロンダリング対策の確認作業を怠って送金を行ったことがその理由だ。1998年の外為法改正後、財務省が銀行に是正措置命令を出すのは今回が初めてだ。

決済システムの信頼性を損ねた

これらを受けてみずほは、坂井辰史社長、藤原弘治頭取が辞任すると発表した。「再発防止策をしっかり作って根付かせる」として、坂井氏は2022年4月まで指揮を執る。トップのほかにシステム担当の石井哲執行役とコンプライアンス担当の高田政臣執行役も辞任。併せて、佐藤康博会長の退任も発表された。2022年4月に会長職を外れ、同年6月で取締役を退く。

金融庁は、みずほが「社会インフラの一翼を担う金融機関としての役割を果たせなかった」「日本の決済システムに対する信頼性を損ねた」と断じている。構造改革で、コスト圧縮のためにシステムの人員やメンテナンス費用が削減されたことが障害につながったとしている。

追い打ちをかけたのが、システム障害の最中に起こした外為法違反だ。

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「システム障害」が終わらない真因

「数十年に1度」の改革が招く不満

「12の指標」で読み解く実力と弱点

システム障害の裏に根深い「病巣」

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