買収劇から約1年、大戸屋HD「黒字化」への難路

コロワイド出身社長が語る大戸屋再建の秘策

コロワイドによるTOBから約1年が経過した。大戸屋はどのように変わったのか(記者撮影)
2020年に起きた外食大手コロワイドによる定食チェーン・大戸屋ホールディングス(HD)の買収劇。コロワイドがTOB(株式公開買い付け)を表明したことに対し、大戸屋HDが猛反論して、日本では珍しい敵対的TOBに発展した。
最終的にはコロワイドが大戸屋HD株の46.77%(議決権ベース)を握り、勝利をおさめた。同年11月の臨時株主総会を経て、大戸屋HDの経営陣も大きく刷新された。
コロワイド傘下入りしてから約1年。大戸屋HDはどう変わったのか。コロワイド創業者の長男であり、2020年11月から大戸屋HD社長を務める蔵人賢樹氏(42)に聞いた。

人件費は落とし切った

――足元の既存店売上高はコロナ前の2020年3月期比で7割程度にとどまっています。2021年4~9月期決算をみても、時間短縮営業に伴う協力金のおかげで最終損益は黒字化していますが、営業赤字が続いています。

売り上げ減少の主因は、行政からの営業時間の短縮要請にある。収益源の1つであるディナータイムの売り上げがとれなくなった。ただ、足元で時短営業は解除されているので、今後は戻っていくものと認識している。

コロナ前の7割の売り上げで営業利益を出すのは、(損益分岐点の高い)外食ではさすがに難しい。一方、コストカットは新経営陣になってからできる限りのことをやった。これから売り上げが戻れば、営業利益も回復していくだろう。

――コロワイド傘下入りしてから何に取り組んだのでしょうか。

大きかったのが人件費率の引き下げだ。従来、店任せにしていたパートやアルバイトの労働時間の管理について、本部が統一的なルールを作って無駄を削った。作業の割り当てなどを明確にし、数分単位の時間まで見直した。余剰な人件費はそぎ落とし切ったと思う。>>記事の続きはこちら

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