ヤマ発、バイクの100%EV化を「目指さない」理由

2050年の販売に占める電動化比率は9割目標

フラッグシップモデルの「YZF-R1」。大型バイクはヤマハ発動機のブランド力を支える看板的商品だ(写真:ヤマハ発動機)
脱炭素社会の実現に向け、電動化の波が押し寄せる自動車業界。そんな中、電動化を迫られているのは自動車(4輪)だけではない。バイクのような2輪もまた電動化への取り組みが急務となっている。
国内バイク第2位のヤマハ発動機は2021年7月、3年前に策定した環境計画を大きく見直した。CO2排出量の削減目標の変更に合わせ、バイクなどの電動化はBEV(バッテリー式電気自動車)・FCV(燃料電池車)の販売比率を2030年に2.6%、2035年に20%、2050年に90%を目指す。
バイクの電動化を進めるうえでのハードルはどこにあるのか。ヤマハ発動機の日髙祥博社長に聞いた。

大型バイクの電動化は難しい

――2050年にバイクなどの90%を電動化するという目標を掲げました。逆に言うと、その時点でも10%は電動化できないということでしょうか。

基本的には趣味向けの大型バイクが電動化せずに残るだろうと見ている。カーボンニュートラル燃料(二酸化炭素の排出が実質ゼロの燃料)が普及してくると、一部の大型バイクは排出をなくせるが、残りの部分はまだ解決策がないとみている。

例えば、ハーレーダビットソンのように、車に近いタイプのバイクなら多くのバッテリーを積むことができるので電動化も難しくないだろう。

大型の中でもスポーツバイク(速さや機動力を重視するバイク)のような趣味的要素が強いバイクが電動化できるのか。バッテリーを無理に積むと重くなることで走行性能が変わるうえ、価格も高くなってしまう。

実際使う場面を想像したときに、無理矢理バッテリーを積んでも航続距離は100~150㎞くらいで、高速道路を使うと2時間も走れない。

――東京都は2035年までに都内におけるバイクの新車販売で、100%非ガソリン化を目指す方針です。こうした流れは世界的に広がっていきます。

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