M&Aを連発!「物流の革命児」が宅配強化の思惑

中小運送会社も続々買収、業界再編で台風の目

SBSホールディングスは大手メーカーの物流子会社や地場の中小運送会社を相次ぎ買収し、配送ネットワークを広げている(記者撮影)
EC(ネット通販)市場拡大に沸く物流業界で、M&Aを連発しているのが3PL(物流の一括受託)大手のSBSホールディングスだ。
これまでリコーや東芝など大手メーカーの物流子会社を買収し、2021年に入って以降も古河物流や地場の運送会社の買収を立て続けに発表。業界再編の台風の目となっている。
倉庫内業務の代行が主力のSBSホールディングスがいま、強化に乗り出しているのが宅配サービスだ。「デリバリープロバイダ(地域限定の配送業者)」としてアマゾンの宅配も支えた同社が目指す成長戦略とは。鎌田正彦社長に、M&Aや宅配強化の狙いを聞いた。

M&Aの相談がどんどん来る

――物流企業のM&Aを連発していますが、狙いはどこにあるのでしょうか。

物流業界で大企業と互角に戦うには、まず事業規模が重要だ。規模がなければ、広い土地を買って倉庫を建てるといった大がかりな設備投資もできない。スピード感をもってM&Aをやり続ければ日本の物流を制覇できると、創業時からずっと考えていた。

物流業界のベンチャーとして上場してから34年が経ったが、雪印物流(現・SBSフレック)や東急ロジスティック(現・SBSロジコム)など、M&Aの実績が積み上がってきた。もう少しで日本一の3PL企業になれるだろう。

買収した東芝やリコーの物流子会社は、いずれも親会社であるメーカーにとって重荷だった。子会社からしても、倉庫を1つ建てることも認められず、子会社独自で成長投資ができないという不満があった。

それがSBSグループに入ったことで、リストラされることなく、必要な成長投資が迅速にできるようになった。2021年内に買収を完了する予定の古河物流も、手を出せていない海外投資案件などが200~300億円規模である。

他のメーカーの物流子会社もそうした動きを見ているので、「SBSに買収してもらうのがよいのではないか」と認知され、M&Aのオファーが寄せられている。そこまで高くない価格を提示したにもかかわらず、買収のコンペで勝てたのは、迅速な設備投資とグループ会社間でのシナジーへの期待からだと思う。

――メーカーの物流子会社だけでなく、中小運送会社の買収も増えていますね。

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