婚活に苦戦する恋愛未経験36歳の残念すぎる理想 毎日の連絡、デート4回目の手つなぎを拒絶…

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今回は母と祖父母の元で育ち、婚活に苦戦をしている恋愛歴のない女性のお話です(写真:CHAI /PIXTA)
“親ガチャ“という言葉を、最近メディアでよく耳にする。子は親を選ぶことができないから、どんな親の境遇に生まれてくるかは“運命”。お金を入れてダイヤルを回し、何が出てくるかわからないカプセルトイの通称”ガチャ“になぞられた言葉だ。
確かに親を選ぶことはできないが、どんな親の元で育ったか、どんな環境で育ったかが、のちの人生観や結婚観に大きな影響を与えることにもなる。
仲人として婚活現場に関わる筆者が、婚活者に焦点を当てて、苦労や成功体験をリアルな声と共にお届けしていく連載。今回は、母と祖父母の元で育ち、婚活に苦戦をしている恋愛歴のない女性の現状を掘り下げてみたい。

「結婚したい」と思ったことがなった

めぐみ(36歳、仮名)が婚活を始めたのは、今から半年前のことだった。大学を卒業後、大手企業に就職したのだが、学生時代も社会に出てからも、恋愛らしい恋愛を一度もしないまま歳を重ねていたという。

面談のときにこんなことを言っていた。

「これまで、結婚したいと思ったことがなかったんですよね。私が小学校のとき、親が離婚したんです。原因は父の暴力でした。家族で動物園や遊園地に行った記憶もあるんですが、それよりも鮮明に覚えているのは、母が父から殴られて泣いている姿です。私も殴られたことがあります。離婚後、母は実家に戻り、私は小学校を転校しました。それからは平和な毎日でした」

母は、めぐみを育てるためにフルタイムで働いていたが、家にはいつも祖父母がいたので、寂しくはなかったという。

「祖父は父とは正反対の性格で、キレて声を荒らげたり、暴力を振るったりする人ではありませんでした。昭和の人でしたが男尊女卑の考え方もなくて、ウチは手の空いている人が家事をする家風だったんです。だから、大学の合コンや会社の飲み会で、女性が率先して料理を取り分けたり、飲み物を作ったりしているのを見て、すごく違和感がありました。でも、そういう女性のほうがモテる。私はなんだかこびを売っているみたいで、それがすごく嫌でしたけど」

そもそも社交的なほうではなく、どちらかといえば大勢で集まる飲み会などは好きじゃなかった。街中でも、大声を出している男性がいるとビクッと反応してしまう。男性には苦手意識があって、恋愛をせずにここまできてしまった。

それが、なぜここに来て、結婚を真剣に考えるようになったのか。

次ページめぐみが結婚を真剣に考えた理由とは
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