中国恒大集団にどれだけの「政府介入」があるのか

みずほ証券ストラテジスト大橋英敏氏に聞く

中国恒大集団による「ベニス」の名を冠した中国江蘇省啓東市の不動産・観光施設開発(写真:Bloomberg)
中国恒大集団の債務のデフォルト懸念が高まり、株価などに動揺が広がっている。
「中国恒大集団はリーマンショックの再来を招くか」で、みずほ証券チーフクレジットストラテジストの大橋英敏氏は、中国国内で問題が処理されるというのがメインシナリオであり、国際金融市場はリーマンショック級の危機に陥ることはないが、株価下落などの一時的な混乱はありうると指摘した。
今回は、大橋氏に具体的に中国恒大集団で想定される処理方法、中国政府の経済政策について聞いた。

政府や中央銀行による対応が始まっている

――中国恒⼤集団をめぐる信⽤不安からニューヨーク市場で株価下落が続き、9月21日の東京市場も日経平均株価で前営業日比660円下げました。ただ、まだ下げは限定的とも見えます。

米ドル建て社債の利払いが9月23日なので注目されている。中国政府は一部金融機関に債務返済期限の延長を求めるなど関与を始めており、社債権者と中国恒大集団との交渉も始まっているとみられ、債務のデフォルトは秩序だった形ですでに始まっている。また、中国人民銀行(中国の中央銀行)は季節的な流動性低下の時期でもあり、緊急の短期資金供給を行っている。

先日も述べたとおり(中国恒大集団はリーマンショックの再来を招くか)、中国政府は中国恒大集団の無秩序なデフォルトや保有資産の投げ売りによる金融システム不安の誘発、それを増幅させうる不動産市場の急落はさまざまな手段を使って回避するとみている。

社債は長年B格クラスのハイイールド債で、銀行や保険会社などの金融システム上重要な投資家が大量に保有している可能性は極めて低い。保有者は再建後の値上がりを狙って買うディストレス・バイヤーやハイイールド社債インデックスなどをトラックする投資信託とみており、デフォルトによる換金売りも限定的とみている。

――中国恒大集団の純有利子負債は7兆円ほどですが、総負債はもっと大きいとの報道もありますね。

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