プリウス開発者が挑む電動化時代のトラック造り

日野の小木曽新社長が語る「EVの差別化」

「電動商用車の普及には、現場での使い勝手のよさや費用対効果の高さが求められる」と話す日野の小木曽新社長。インタビューでは、技術者としての自身の経験を踏まえ、開発へのこだわりも熱く語った(撮影:梅谷秀司)
国内2大商用車メーカーの1社、日野自動車が新たな経営体制に移行した。久々の生え抜きトップとして4年間社長を務めた下義生氏が6月に代表権を持つ会長となり、親会社のトヨタ自動車出身の小木曽聡氏が新社長に就任した。
前任の下氏は社長在任中、同じ商用車を手がけるドイツのトレイトン(フォルクスワーゲン〈VW〉グループの商用車部門)や中国BYDと戦略提携を結ぶなど、CASE時代に向けた協業体制を構築。2021年春にはトヨタを交える形で、ライバル関係にあるいすゞ自動車とも中小型トラックの電動化やコネクテッド領域などを対象とする戦略提携を結んだ。
その後を継いで社長に就いた小木曽氏は、トヨタ時代にエンジニアとして大きな功績を残した人物だ。サスペンション担当の技術者として経験を積んだ後、世界初の量産型ハイブリッド車(HV)となった初代プリウス(1997年発売)の開発プロジェクトに参画。その後もプリウスの開発に関わり、コンパクトHVの初代アクア(2011年発売)ではチーフエンジニアとして開発責任者も務めた。
日野が手がけるトラック・バスは畑こそ違うが、電動化をはじめとするCASE対応を迫られ、歴史的な産業の大変革期にある点は商用車も乗用車も同じだ。勝ち残りに向け、どう経営の舵取りをするのか。小木曽新社長に聞いた。

トヨタとの連携が深まる

――日野の経営を託された感想と抱負を聞かせてください。

大役をいただけたことを光栄に思うと同時に、その責任の重さを痛感している。日野は長年に渡って、貨物トラックやバスを手がけ、モノの移動、人の移動を支えてきた会社。商用車メーカーとして、今後も当たり前のことをしっかりやって、お客さんや社会の役に立つ会社であり続けたい。

CASEだ、電動化だと騒がれるが、それは技術的な手法の話に過ぎない。本質的なのは、そうした新た技術を使って、お客さんや社会にどう役立てるかという部分。そこをすべての起点として、経営をやっていく。

――就任に当たって、トヨタの豊田章男社長からはどんな言葉を?

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日野といすゞ、「電動化時代」に手を組む必然

迫る物流危機、「つながる技術」に高まる期待

日野自動車会長に聞く「大変革期の競争と協調」

いすゞ社長が語る「CASE時代の強烈な危機感」

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