「愛猫を獣医師の誤診で亡くした」飼い主の後悔 なぜペットにもセカンドオピニオンが必要か

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ペットの命を守るため、飼い主は何をやるべきか?(写真:maron/PIXTA(ピクスタ)

一般社団法人ペットフード協会の2020年(令和2年)の全国犬猫飼育実態調査によると、全国の推計飼育頭数は犬848万9000頭、猫964万4000頭で、特に新規飼育者が増加傾向にあるようです。

コロナで人とのコミュニケーションが減ったり、家にいることが多くなったことから、その寂しさをまぎらわすためペットの購入を検討した人も多いはず。しかし、ペットも人間と同じように生き物ですから、当然病気になったり、ケガをしたりすこともあります。

そんなとき動物病院で受診するわけですが、ホームドクターの選択には注意も必要です。なぜなら選択によっては、愛するペットの命を落としかねないからです。

愛猫の命を奪った「獣医師の誤診」

千葉県に住むAさんは、1歳になる「桜」という名のメインクーンの女の子を飼っていました。そろそろ避妊手術をと考えていたある日、桜ちゃんに元気がないことに気が付きました。

部屋やトイレをよく見ると嘔吐や下痢が見られたため、Aさんは急いで近所の動物病院へ向かいます。桜ちゃんはブリーダーから譲ってもらった子で、1歳になるまで病気やケガをすることはなかったので初めて訪れる病院でした。診察を待つ間にAさんはブリーダーにも連絡をとり詳細を説明。その症状から「子宮蓄膿症の可能性もあるので、エコー検査もしてもらって」とアドバイスをもらっていました。

診察したのは若い獣医師。ぎこちない対応にAさんは不安を感じたと言います。

「エコー検査をお願いしたのですが、機械の故障かなかなか画像が映らず検査ができませんでした。獣医師はしばらくバタバタしていましたが、実は電源が入っていなかっただけでした。その後、エコー検査をしてもらったのですが問題ないといわれ、吐き気と下痢を止める薬を処方してもらいました」とAさん。しばらく薬を飲ませて桜ちゃんの様子を見ることにしました。

しかし、翌朝、Aさんは桜ちゃんの変わり果てた姿に対面することになります。いつも愛用しているベッドには息をしていない桜ちゃんが横たわっていたのです。

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