スラックスがダサい男と着こなす男の決定的な差 ノージャケット姿をパリッと見せるパンツの工夫

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ウエスト位置がズレやすい、浅い股上の細身スラックス

はき位置のズレについては、細身のパンツを好む人にも見受けられます。サマーウールのスラックスといっても型紙はさまざまですが、細身を好む人ほどローライズ気味ではくことに慣れているからです。これは細身のシルエットに、股上が浅い型紙が多いことが関係しています。

股上が浅いことでシャープな足周りに加え、小尻効果も期待できるのですが、センタープレスを活かすスラックスの場合、ローライズ型はウエストがズレやすいのです。というのも浅い股上は、本来ジーンズやチノパンのように、足にフィットさせて安定感を出すもの。つまり、センタープレスの余裕を残すべきスラックスに向いている型ではないのです。

ジャケット着用ならば、さほど気にならないはき位置のズレも、残暑では悪目立ちしますし、その違和感が「残暑疲れかな?」という印象を相手に抱かせる要因ではないでしょうか。とはいえ、ダボっとしたシルエットを推奨している訳ではありません。

「足周りの余裕」と「スッキリ見えるシルエット」の両立は、スラックスの本質に立ち返ることで実現できるからです。

はき位置のズレを防止するハイウエスト

おへそ3センチ下ハイウエストで生地を吊るすような着こなし

スラックスはきこなしの本質は、センタープレスをキレイに見せること。そのため、おへそに近いウエスト位置からセンタープレスを吊るすようにはきこなします。生地を吊るすことで、足周りの生地が重力でピンと伸びスッキリした印象に見えるのです。

ところが、細身のスラックスを好む人ほど「ハイウエスト=野暮ったい」というイメージをお持ちではないでしょうか。ただ実際のところ、野暮ったいのはハイウエストとセットで語られることが多い「タック」です。

お尻や太ももにゆとりをもたせるタックは、以前から野暮ったいイメージがありました。ところが、膝幅や裾幅をシャープに見せるタック付きスラックスも登場し、今では洗練デザインのひとつに昇華しています。そして、このようなさまざまな進化のなかで「浅すぎない股上のノータックパンツ」も生まれていたのです。

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