日立造船、株価急騰した「全固体電池」への不安

造船事業を分離、社名の変更も焦眉の急に

造船業をやめた日立造船だが、今でも水門扉などを製造している(記者撮影)

2021年3月4日。日立造船の株価が一時、前日終値比で150円高となる920円をつけ、ストップ高となった。

投資家が材料視したのは、前日に東京ビッグサイトで開催されたバッテリー関連の展示会に出展した次世代バッテリーだった。

「全固体電池、容量7倍 日立造船が世界最大級」

4日付新聞の朝刊でこう報じられ、株価が沸騰したのだ。日立造船の従来品の7倍の容量を持つ全固体電池を開発し、記事では「2025年をメドに容量を数倍に増やす目標」とも記された。

日立グループでも、造船業でもない

現在、電気自動車(EV)やハイブリッド車に使われるリチウムイオン電池は可燃性の有機電解液を使うのに対し、全固体電池は固体電解質を電解液やセパレーターの代わりに使う。エネルギー密度が高く、安全性や耐久性が飛躍的に高まるとされており、EV普及のカギになると言われている。

トヨタ自動車や日産、ホンダなどの主要自動車メーカーは2020年代の実用化を目指しており、ドイツのフォルクスワーゲンも2025年以降の全固体電池搭載EVの発売を目指して生産ライン建設を検討していると報じられている。

大手電子部品メーカーの村田製作所やTDKはすでに全固体電池の量産体制に入っている。両社が手がけているのは大容量が可能となる「硫化物系」ではなく小容量の「酸化物系」で、容量は小型のボタン電池程度の容量である100マイクロアンペア時、あるいは補聴器で使うほどの数十ミリアンペア時というものだ。>>記事はこちら

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