お金が貯まらない「食費の多い人」が今すべきこと 食品ロス・食費削減は毎日100円の注意でかなう

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家庭でできる食品ロス削減は、買い物時にあることを意識することだった(写真:ocsa/PIXTA)

食品ロスは頭の痛い問題だ。食べられるものを廃棄するのは資源の無駄だし、心も痛む。SDGs(持続可能な開発目標)にも2030年に向けての取り組みとして食品ロスの減少が入り、東京オリンピックでも組織委員会は持続可能性に配慮した大会を掲げた。

むろん食品ロス削減もその取り組みに入っているのだが、早々に弁当の大量廃棄をしていたことがバレてしまった。かなりお粗末だが、掲げた理想と現実はなかなかかみ合わないという例だろう。

このように、食べ物をしっかり食べきるには戦略がいる。リモートワークで食費が増えたと嘆く家庭が多いが、食材の購入量が増えていることに加え、買いすぎや食べきれずに廃棄している量も増えているのではないか。

年間600万トン超とも言われる食品ロスの半分は家庭から発生しており、環境省によれば4人家族の1世帯は毎年約6万円相当の食品を捨てているという。ひと月当たりに直せば5000円だ。まじめに食品ロス削減に取り組めば、月の食費が5000円下がるかもしれない。ここは持続可能な社会のため、そしてわが家の食費節約のために、できることを考えてみよう。

食品ロスの金額を日割りにしてみると

繰り返しになるが、食品ロスの少ない家庭を目指せば、食費は減らせる。家庭で発生する食品ロスの原因は、「直接廃棄(未開封・未使用のものを食べずに捨てている)」「過剰除去(皮を厚くむきすぎるなど、食べられる部分を捨てている)」「食べ残し」の3つに分けられる。

ここにも「買いすぎ」や「保存方法」が絡んでくる。食費節約の基本は、「買い方」「保存法」「使い切り」の好循環を作ることであり、適量を買って、正しく保存・管理し、捨てることなく使い切ればお金も食材も無駄にしなくて済む。このように食品ロスが少ない家庭は、お金も貯まるという理屈が立つわけだ。

ロスを防ぐために大事なのは「必要以上に買わない」ことに尽きる。消費者庁の食品ロス削減マニュアルにも、効果的な取り組みとして「使い切れる分だけを買う」ことを推奨している。それでも毎回つい買いすぎるという人は、金額で心理的な縛りをかけることから始めるといいだろう。

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