「カンヌ映画祭」を乗り切った感染対策の凄い中身 ワクチンパスポートやコロナ探知犬などフル活用

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接種後すぐに証明が有効となるわけではなく、ファイザーとモデルナは2回接種してから14日間がたってから、1回接種のジョンソン・エンド・ジョンソンは接種後4週間を待ってから、過去に新型コロナ感染歴がある人は1回のみのワクチン接種でよく、1回目の接種後より2週間が過ぎてから、接種が有効となる。

免疫証明は、過去6カ月から15日前までにPCR検査または抗原検査で陽性だった人に対して適用された。48時間以内の陰性証明は、PCR検査または抗原検査を通して確認。陰性証明で映画祭に参加し続けるには、この48時間以内ごとに陰性証明を更新し続ける必要があった。

映画祭参加者はPCR検査が何度でも無料

PCR検査は、映画祭の関連施設で8〜21時に開いており、映画祭の参加者(外国人含む)は無料で何度も検査可能だった。検査後6時間以内に結果がSMSとメールに届く。

フランス国内では、鼻咽頭ぬぐい液によるPCR検査が主流だが、カンヌ国際映画祭の検査場においては、日本のように唾液を主に検査を行った。ただし、唾液検査は検査前30分以内に飲食や歯磨きなどをしていると正確な結果を得られないため、鼻咽頭ぬぐい液の検査も並行して設置された。

(写真:筆者撮影)

PCR検査より早く結果が分かる抗原検査は、カンヌ市内の薬局で受けられるようになっていた。例えば、前回のPCR検査から48時間が過ぎたのに再検査を忘れてしまった場合などは、会場に入れなくなる。PCR検査の結果を待つ余裕がない場合は、薬局で抗原検査を受ける。

抗原検査は15分以内で結果がわかり、PCR検査と同様にSMSとメールで通知が来る。薬局の抗原検査については、フランスの健康保険証がある人は無料。それ以外の人は有料だ。

会場へ入場する際に提示する証明は、紙もしくはPDFなどのデジタルフォーマットのどちらでも良い。ワクチン接種証明または陰性証明は、フランス政府が配布する新型コロナ対策アプリ「TousAntiCovid」に読み込ませることができるため、そのアプリで提示する人が多かった。

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