黒川紀章の「カプセル建築」が再注目される理由

代表作は建築・近現代美術ファンの間で聖地に

日本を代表する現代建築の運動「メタボリズム」の中心的建築家の一人、建築家・黒川紀章(1934~2007年)。黒川氏の代表作であるカプセル建築の数々をご紹介(画像提供/カプセル建築プロジェクト
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建築家・黒川紀章(1934~2007年)をご存じだろうか? 日本を代表する現代建築の運動「メタボリズム」の中心的建築家の一人だ。1973年に黒川が手がけた別荘型モデルハウス「カプセルハウスK」が、クラウドファンディングによる再生のもと、2021年夏にも宿泊体験ができるようになる。

黒川は、大阪万博で未来型カプセル住宅のパビリオンを手がけ、マンションにも応用、そしてカプセルホテルのあのカプセルベッドの原型にも関わった。黒川が世に送り出したカプセル建築のDNAは現代においても発展的に息づいているようだ。

黒川紀章の別荘型モデルハウスへの宿泊体験が可能に

黒川紀章、この稀代の建築家は、京都大学で西山卯三(食寝分離の公営住宅標準設計「51C型」を開発)に師事、その後、東京大学大学院で丹下健三の研究室に学んだ。黒川は、若くして頭角を現し大学院在学中に自らの事務所を興し、浅田孝、大高正人、槇文彦、菊竹清訓ら若い建築家グループが提唱した建築運動「メタボリズム」に参画する。

当記事はSUUMOジャーナルの提供記事です

メタボリズムとは「新陳代謝」を意味し、社会の変化や人口の成長に合わせて有機的に成長する都市や建築を目指すという、1960年代から70年大阪万博にかけての前衛建築運動だった。

中銀カプセルタワービル(写真撮影/山田新治郎)

このメタボリズムを代表する建築として名高いのが、黒川が設計した東京都・銀座8丁目に建つ「中銀カプセルタワービル(1972年)」だ。

丸窓を有するキューブ状のユニット140個が塔状に張り付くユニークな建築は、日本のみならず世界から東京を訪れる建築や近現代美術ファンの間では聖地となっている。世界ではじめてのカプセル型の集合住宅と言われている。

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