“赤字"の地方銀行が30社「本業利益」ランキング

金融庁が地銀に対して重要視する辛口の利益指標

金融庁の資料では地方銀行の「本業利益」が何度も取り上げられている(編集部撮影)

銀行の収益力を見る上で、金融庁が重視している数字が「本業利益」だ。今回の「2021年版 地方銀行ランキング」で作成した「総合ランキング」でも収益性を評価する指標の1つとして使っている。

本業利益は金融庁が定義した(貸出残高×預貸金利回り差+役務取引等利益ー営業経費)で指標で、銀行の決算短信には記載されていない。コア業務純益に含まれる有価証券の利息配当金などを除外しており、より厳しい条件で算出される。つまり、銀行が融資と手数料のみで稼げているかを見る指標だ。

下の表は、最新の2020年度決算から地銀100行の本業利益を算出し、低い順に並べたもので、30の地銀が赤字となっている。ワースト1位は新潟県の第四北越銀行。合併直後ということもあり、費用が多くかかっていることが主因とみられる。2位の十八親和銀行も同様だ。

3位以下を見ると、規模の大きい銀行でも本業利益が赤字のところがある。預金はたくさん集まるものの、融資先が少なく、有価証券運用に頼らざるを得ないからだ。この有価証券運用で得られる利息収入は本業利益に含まれない。

本業利益はもっとも“厳しい”利益指標のため、ほかの指標も併せてみるのが適当だ。今回はランキングの参考情報として、その他有価証券評価差額を掲載した。有価証券運用の規模、どれだけの含み益を持っているかを併せてチェックすることで、銀行の体力を確認することができるだろう。

地方銀行100社の「本業利益」ワーストランキングはこちら
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デジタル特集「2021年版 地方銀行ランキング」で以下を配信しています。無料の東洋経済ID登録でご覧いただけます。

100社のうち30社が“赤字”
「本業利益」ランキング

最も稼ぎが大きい銀行は700億円超
「コア業務純益」ランキング

健全性、収益性、成長性で採点
「総合」ランキング

トップと最下位で2倍以上の差
「自己資本比率」ランキング

ワースト1位は唯一の10%超え
「不良債権比率」ランキング

地方銀行の効率性が一目瞭然
「経費率」ランキング

焦点は「1県3行」エリア
「全国地銀マップ」で次の再編を占う

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