「バツ2」「50代」で再婚を望む人達それぞれの事情 離婚を経験した人が「最後の婚活」に臨むワケ

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離婚を経験し、「次の生き方」を考えて再婚を目指す人々の心理とは(写真:shimi/PIXTA)

結婚相談所の経営者として婚活現場の第一線に立つ筆者が、急激に変わっている日本の婚活事情について解説する本連載。今回のテーマは、離婚と再婚を繰り返す人について。かつては「一生添い遂げる」ことが理想の結婚とされてきましたが、現代では、バツ1、バツ2も珍しくなくなってきました。なぜ離婚するのか、そしてなぜまた結婚したいと思うのか。その心理に迫ります。

自分らしく生きるためのパートナー探し

一度離婚をすると「もう結婚はいいや」と懲りてしまう人は多いのですが、何度も結婚、離婚する人も少しずつ増えてきました。人生100年時代といわれる現代。50代、60代になっても活力がある人が多く、「次の生き方を考える」という意味で、再婚を目指すようです。

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ある50代の実業家男性、健一さん(仮名)。20代の会社員時代に結婚して、3人の子どもに恵まれました。しかし、当時はがむしゃらに働くだけ。専業主婦の奥さんに家事子育てを任せっきりで、仕事人間の健一さんとはすれ違いが多く、結局離婚してしまいました。

健一さんはその後、会社をやめて起業。年収がどんどん上がった40代のときに一回りほど年下のきれいな女性と再婚しました。ところが、外見重視の結婚だったせいか性格が合わずに、また離婚。

そして今、3回目の結婚に向けて婚活しています。今度こそ「最後の結婚」と言っています。今度はただ「好きな相手」を探すというよりも、このあとの20年、30年を自分らしく生きるために、手を取って生きていくパートナーが欲しいのだそうです。

相手に求める条件は「仕事を持っていること」。それもパートではなく、なにかしら責任がある仕事をしていてほしい。そこでの経験を共有し、健一さん自身も成長したいのだそうです。

健一さんは多趣味で勉強熱心。好奇心旺盛なせいか、50代という実年齢よりもかなり若々しく見えます。ワインに詳しく、ワインセラーを2つほど所有。健康のことを考えて料理も勉強し、食材をこだわって選んで作っています。「今日はいい鴨が手に入った」といって、1時間も2時間もかけて本格的な鴨料理を作るくらい。

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