家庭科「2」の私が「一点もの」モード服を作る理由 着るとは何か、おしゃれとは何か、買うとは何か

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得意のリメイクで、私のためにあつらえたようなオリジナルTシャツを作成し満足に浸る図(写真:筆者提供)
疫病、災害、老後……。これほど便利で豊かな時代なのに、なぜだか未来は不安でいっぱい。そんな中、50歳で早期退職し、コロナ禍で講演収入がほぼゼロとなっても、楽しく我慢なしの「買わない生活」をしているという稲垣えみ子氏。不安の時代の最強のライフスタイルを実践する筆者の徒然日記、連載第13回をお届けします。

高校時代の家庭科の成績は「2」

さて過去7回にわたり延々と、キラキラを手放しまくったらむしろわが手にキラキラがドコドコ転がり込んできたという驚くべき人体実験の経緯をご報告してきたわけですが、本日はオマケと言いますか、駄目押しと言いますか、ま、はっきり言えば自慢話であります。

稲垣えみ子氏による連載13回目です。

実は、「買わないキラキラ」の追求の過程で新たに手に入れた大変貴重なものがありまして、それは、世界に一つしかない「一点もの」の服やアクセサリーたち! 

日々こんなものを身につけて暮らしていれば「私ってセレブ?」と思わざるをえない……なわけないか。

タネ明かしをしますと、私、この生活を始めてから突然、かなりのものを自分で「作る」ようになったのだ。

と言っても、むかし家庭科の授業で習ったみたいに、ミシンを使ってスカートなど作ってるわけじゃありませんよ。そもそもミシン持ってない。っていうか、そもそも高校時代の家庭科の成績は「2」。女だけが裁縫料理洗濯を習うとか冗談じゃねえと反発しまくっていて、中でも一番嫌いだったのが裁縫系だった。

何しろ当時はアパレル業界の黎明期。繁華街に行けば買いたい服が山ほどあふれているのに、イマドキ服を手作りとか時代遅れすぎるやろ! というわけで、例のスカートはこっそり家に持ち帰り一から十まで母親に作ってもらった。完璧な出来だったが、もちろん見え見えにバレていたんだろう。「2」は正しい評価である。上等である。

次ページ裁縫系は嫌いだったはずなのに…
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