「ゴルフ8」試乗!電動化に突き進むVWの現在地 伝統の「ゴルフらしさ」とデジタル化のバランス

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1.0リッターエンジンを搭載するエントリーモデルの「eTSI Active」(筆者撮影)
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ついにフォルクスワーゲンの新型「ゴルフ」が日本に上陸した。ゴルフとして第8世代目、通称「ゴルフ8」と呼ばれるモデルだ。本国ドイツでは、すでに2019年の暮れに発売されていたが、日本への導入はコロナ禍なども影響して、1年半もの時間が必要となった。このゴルフ8、いったいどのようなクルマなのだろうか。

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フォルクスワーゲンが発表したリリースには「インテリジェント」「コネクテッド」「電動化」という文字が躍る。象徴となるのが、10.25インチディスプレイを使うメーターと10インチのセンターモニターを組み合わせたデジタルコクピットだ。

ここで利用できるラジオやナビは通信機器と制御が統合されており、オンラインでのサービス利用が可能となっている。これがインテリジェントとコネクテッドに該当するのであろう。

全車が48Vマイルドハイブリッドに

電動化とは、フォルクスワーゲン初となる48Vマイルドハイブリッドシステムの採用だ。

これはベルト駆動のモーター(スターター/ジェネレーター)を使って、エンジンの始動、発電、減速時のエネルギー回生、発進時の駆動トルクのアシストなどを行うというもの。電圧を48Vに高めたことで、日本車が採用する12Vのマイルドハイブリッドよりも効率化され、よりパワフルな作動を可能とする。

走行時に完全にエンジンを停止するコースティング(慣性走行)からのエンジン再始動も、滑らかに行えるようになっている。

プラットフォームは先代ゴルフ7で採用された「MQB」の改良版だ。フロントサスペンションはストラットだが、リヤサスは先代と同様、エントリーと上級モデルで違っており、エントリーがトレーリングアーム、上級がマルチリンクとなる。

1.0リッター直列3気筒ターボエンジン「e TSI」(筆者撮影)

エンジンは、1.0リッターの直列3気筒ターボと1.5リッターの直列4気筒ターボという2種のガソリンエンジンで、これに48Vマイルドハイブリッドを組み合わせる。

トランスミッションは、フォルクスワーゲンが得意とする7速DSG(いわゆるDCT:デュアル・クラッチ・トランスミッション)だ。

最高出力/最大トルクは1.0リッターが81kW(110馬力)/最大トルク200Nm、1.5リッターが110kW(150馬力)/最大トルク250Nm。これに48Vマイルドハイブリッドのモーター出力分、最高出力9.4kW(13馬力)/最大トルク62Nmがプラスされることになる。

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