部下との面談は「年に最低3回1時間」がいい理由 不満解消されなくても「話をしっかり聞く」効果

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リーダーのさまざまな悩みには3つの条件を意識して対処する(写真:takeuchi masato/PIXTA)
人づきあい、働き方、ライフワークバランス、恋愛、夫婦関係、お金、孤独……。生き方も考え方も人それぞれですが、結局、みんな「同じこと」で悩んでいます。
ライフネット生命の創業者で、現在は立命館アジア太平洋大学(APU)学長である出口治明氏の新著『出口治明の人生問答集 あなたの「問題」「悩み」がすっと消えていく!』では、そうした悩みに出口さんが答えています。
本稿では、同書から一部を抜粋しお届けします。

僕が考える「リーダー3つの条件」

相談①「リーダーの条件」を教えてください
リーダーに求められる条件として、塩野七生氏の『ローマ人の物語』(新潮文庫、全43巻)で、「知力/説得力/肉体上の耐久力/自己制御の能力/持続する意思」というイタリアの高校教科書からの引用がありました。
出口さん流のリーダーの条件を教えてください。
(42歳、男性、会社員、チームリーダー)

イタリアの高校教科書に書いてあることはそのとおりだと思いますが、この5つの条件を満たしている人は、ほとんどいないんじゃないかという気がしないでもありません。僕はまだ未熟なので、3つくらいに要約しようと思います。

まず1つめは、やりたいことが明確にあること。

2つめは、自分のやりたいことをチームのメンバーに共感してもらう説得力があること。共感がないと、本当の意味での旅の仲間は集まりません。

3つめは、旅の仲間が集まり、目標に向かって歩き始めたとしても、お天気と一緒で晴れの日ばかりではない、みんな歩くのが嫌になる土砂降りの日もあるわけですから、しんどいときにコミュニケーションを丁寧に取って、みんなを最後まで引っ張っていく統率力。これはコミュニケーション力と言い換えてもいいですが、この3つで十分かなと思います。

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