ファーウェイ「デジタル・エネルギー事業」の勝算

工場の屋上に官民の見学者が殺到する理由

広東省東莞市のファーウェイ南方工場の屋上に設置された太陽光発電所には、官庁や企業からの見学者が引きも切らない(ファーウェイのウェブサイトより)
ファーウェイの「大変身」は、自動車やクラウドなどの新分野だけでなく、既存事業でも急ピッチで進む。
同社のデジタル・エネルギー事業は、世界的な再生可能エネルギーへのシフトやDX(デジタルトランスフォーメーション)の潮流をつかみ、静かに躍進中だ。
エンタープライズ事業や通信機器事業でも組織や戦略を大胆に変え、一部で成果が上がり始めた。ファーウェイ経営陣は、アメリカの制裁が継続するなかでの生き残りに自信を持ち始めている。
東洋経済の提携先である中国の「財新」が配信した特集記事の邦訳の第3回目では、知られざる既存事業の変革を追う。(第1回目はこちら、第2回目はこちら)

アメリカの制裁がファーウェイに与える影響は、事業分野によって度合いが異なる。スマートフォン事業が大打撃を受けたのは事実だが、なかには影響をほとんど受けることなく、静かに急拡大しているビジネスもある。

太陽光発電向けインバーターで世界首位に

その代表例が、太陽電池パネルの直流電流を交流電流に変換するインバーターだ。ファーウェイは2012年、広東省東莞市の南方工場の屋上に太陽光発電所を設置し、工場への電力供給とともに自社製品の展示場として活用している。同社製のインバーターはテレビと同じくらいの大きさで、小規模・分散型の太陽光発電設備を制御するスマート・ハブとして機能する。

実は、ファーウェイは太陽光発電向けインバーターの市場ですでに世界シェア首位に立っている。このことは最近まで業界関係者以外にはほとんど知られていなかった。インバーターを含む「デジタル・エネルギー事業」の売上高は2019年に300億元(約5064億円)を突破し、2018年比で40%も成長した。

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スマホ大打撃、ファーウェイ「EV参入」が呼ぶ波紋

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