JT「たばこ事業は人事評価も海外と統一」の大決断

寺畠社長が明かす「本社機能スイス移転」の意味

寺畠社長は「JTグループが今後10年、20年という長いスパンで勝ち残るため、今回の改革で一番重要なのはたばこ事業を一本化することだ」と語った。写真は2019年11月(撮影:今井康一)
紙巻きたばこで世界4位、国内首位の日本たばこ産業(JT)。急拡大する加熱式たばこへの対応の遅れなどを受け、2021年2月に大胆な組織改革とリストラ策を発表した。
国内での3000人規模の人員削減に加え、JT本体が担ってきた国内たばこ事業と、子会社「JTインターナショナル(JTI)」が統括してきた海外のたばこ事業を統合する。これにより、2022年以降たばこ事業の本社機能はJTIがあるスイスに移転する。
JTの姿はどう変わるのか。寺畠正道社長に聞いた(インタビューはオンラインで実施)。

――たばこ事業の本社が海外に移ることについて、社内で抵抗はありませんでしたか。

社員の中には「初めて聞いた」と驚いた人や、「日本が海外に吸収されるのか」といった受け取り方をした人もゼロではないかもしれない。だが、突然この判断に至ったわけではなく、2年ほどかけてR&D(研究開発)部門の統合など国内と海外のたばこ事業の一体化を進め、役員の間でも議論をしてきた。

会社の将来のために必要だということ、変わることと変わらないことなどを社員に伝えているところだ。海外子会社の社員からは、「これで本当の意味でワンチームになり、グローバルで他社と戦える」と非常にポジティブな意見が多い。

人事制度も一本化する。今までJTとJTIで別々だった評価体系や給与体系を、約2年かけて統合する。まずはマネジメント職からになるが、2024年1月には、たばこ事業の人事制度を完全に統合していこうと考えている。

マネジメント職については、JT本体でも10年以上前からジョブ型雇用となっている。すでに年功序列的な仕組みは採用していない。

――では、人事制度は外資系企業のようにドラスティックに変わるわけでないのでしょうか?

人事評価の仕方やKPI(重要業績評価指標)は見直そうと思っている。>>記事の続きはこちら

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