沿線で勝手に樹木伐採「刈り撮り鉄」の大問題 撮影の邪魔?他人の所有物なら器物損壊罪に

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沿線に生えている樹木は鉄道が走る風景の一部分だ(編集部撮影)

列車の撮影を趣味とする人たちが対象とするのは、駅構内に停車している列車や、発着する列車に限らない。走行している列車もまた撮影のターゲットである。

線路沿いの道路や堤防、踏切、跨線橋などで撮影している人をよく見るが、遠い山の上からスナイパーのように、あるいは、線路わきの森林の中から特殊部隊員のように狙い撃ちしている人もいる。私自身も最寄り駅から何kmか歩いたり、隣の駅まで歩いたりしている間に撮影ポイントを探して撮影したりすることがある。

撮り鉄トラブルは沿線でも

「撮り鉄」がいるところ問題が起こるとなっているのが残念だが、線路脇の撮影でも駅構内と同様に騒動が起きる。トラブルは今に始まったことではないし、撮影場所を巡ってのトラブルなら暴行事件のような重大な結果に至らない限り、撮影者同士の内輪の話で済む。

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しかし、2021年4月、八王子市の中央本線沿線にある家の庭木が切られたというニュースが流れ、鉄道写真を撮ろうとしていた者による行為の可能性が指摘された。以前、真岡鉄道沿線でも似たようなことがあった。「撮り鉄」ならぬ「刈り撮り鉄」である。趣味者同士のトラブルを超えて事件を起こしたり、事件につながるようなことになったりするのなら到底見過ごすことはできなくなる。

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