さらば「ファッションの聖地」、渋谷の大異変

コロナだけでないセレクトショップ撤退の理由

2020年10月に撤退した「アーバンリサーチ 神南店」が入居していたビル。現在も上層階には「テナント募集中」の紙が貼られている(記者撮影)

「渋谷は本当につまらない街になってしまった。自然と”谷底”にいろんな人が集まってくることが、渋谷の魅力だった。それなのに、大資本の会社が谷の真ん中に”山”を作り始めた時点で、終わりだなと感じましたよ」――。

セレクトショップなどを展開するアパレル企業の首脳は、駅周辺で大規模な再開発が進む渋谷の現状に失望感をあらわにする。

「渋カジ」や「コギャル」を生み出し、若者の流行の発信地として知られてきた渋谷。そのファッションの聖地が今、大きな岐路に立たされている。

セレクトショップが続々撤退

「渋谷マルイ」から「渋谷PARCO(パルコ)」に続く公園通りの裏側に広がる神南エリア。さまざまなセレクトショップが集積する、ファッションの街・渋谷を象徴する場所だ。「同じブランドでも、神南店の販売員は他店とステータスが違う」(アパレル関連企業の幹部)と言われたほど、各ブランドにとって重要な拠点だった。

アーバンリサーチに隣接する「ビームス ウィメン 渋谷」も、今年3月にひっそりと営業を終了した(記者撮影)

そんな神南に建つ「アーバンリサーチ 神南店」が2020年10月に閉店した。ガラス張りの外観が目を引く同店は2013年に開業、地上3フロアにまたがる大型店だった。アーバンリサーチによると、撤退は「新型コロナが起こる前より進めていた不採算店整理」の一環だという。閉店から半年が経った今も1階はがらんどうで、2~4階のフロアには「テナント募集中」の貼り紙が寂しい。

同店だけではない。隣のビルの2階にあった「ビームス ウィメン 渋谷」も今年3月、アーバンリサーチの後を追うように営業を終了した。目と鼻の先にある別の通りでは、1980~1990年代の渋カジブームを牽引した老舗のアメカジショップ「バックドロップ」が、2020年12月に40年余りの歴史に幕を閉じた。

東洋経済プラスの特集「俺たちの『渋谷』は終わったのか?」では、この記事の続きを無料でお読みいただけます。

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