「アパレル中高年」が明かす切実な退職事情

どんな思いから職場を離れる決断をしたのか

コロナ禍による業績悪化から、希望退職実施を決めるアパレル企業が増えている(編集部撮影)
人員削減に関するニュースが後を絶たないアパレル業界。各社が着手した希望退職には、会社の想定を大幅に上回る数の中高年社員が手を挙げた。
そうした人たちは何を思い、職場を離れる決断をしたのか。アパレル関連企業を50代で退職し、他業界への転身を決めた元社員や元販売員の4人に話を聞いた(個別取材を基に座談会形式で構成)。

Aさん:昨年大手アパレルを希望退職。転職活動中
Bさん:百貨店販売員(契約社員)を2020年に退職。今春から医療法人に転職
Cさん:6年前に大手アパレルを希望退職。現在は電機メーカー勤務
Dさん:5年前に老舗アパレルを希望退職。現在は金融業界で働く

 

――アパレル企業をなぜ退職したのですか。

A 新卒からアパレルで勤めてきたが、商品が売れず値引きが年中行われる状況を見て、「業界全体が構造的に限界に来ている」と5年ほど前から感じていた。

コロナ禍でEC(ネット通販)の売り上げが高まり、社内では従前のキャリアと何ら関係のない物流倉庫での業務に突然出向させられて、給与を下げられた社員たちも複数いた。昨年会社が希望退職を募集したとき、「割増金をもらって会社を退職できる最後のタイミングでは」と思い、手を挙げた。

B 百貨店の婦人服や靴の売り場で20年以上働いてきた。直近は靴メーカーの契約社員として靴売り場で働いていたが、2020年4月の緊急事態宣言下での出来事を機に退職を決めた。

宣言が出た後、給与の補償もないまま自宅待機となった。5月に入ると会社から、「4月で退職したことにしてほしい」と突然連絡があった。

その後、「想定より早く営業再開するから退職の話を撤回できないか」と言ってきた。会社の対応に不信感を抱いたのと、シフトも減らされると聞き、「もう辞めよう」と決意した。

このままではダメだと不安を感じた

C 会社が2015年に実施した希望退職で辞めた。希望退職と言っても、自分が携わっていたブランドが赤字続きだったことを理由とする、事実上の“クビ切り”だった。

D 2016年にCさんとは別のアパレルを希望退職した。本社の事業部にいて売上高や利益の推移を日々見ていたこともあり、「このままではダメだな」と会社の将来に不安を感じたことが大きい。

東洋経済プラスの連載「アパレル人材サバイバル」では、この記事の続きを無料でお読みいただけます。連載では以下の記事も配信しています。

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