部下をうんざりさせる「朗読会議」上司のムダ 会議の「当たり前」を見直しコスト意識を持つ

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リモートワークを実施する企業が再び増えています。ある会社では毎週、部長が資料を読み上げ、最後に「何か質問ある?」と聞くだけの会議を開いているとか……(写真:jessie/PIXTA)
人事コンサルタントとして、1万人以上のビジネスパーソンの昇格面接や管理職研修を行い、300社以上の企業の評価・給与・育成などの人事全般に携わってきた西尾太氏による連載。エンターテインメントコンテンツのポータルサイト「アルファポリス」とのコラボにより一部をお届けする。

リモートワークのメリットは無駄な会議がなくなった事

今年になってリモートワークを実施する企業が、再び増えています。あるアンケート調査によると、約8割のビジネスパーソンが「リモートワークを実際にやってみたらよかった」と感じているようです。

アルファポリスビジネス(運営:アルファポリス)の提供記事です

そして、リモートワークのメリットとしてトップに挙げられていたのは、
「無駄な会議が減った」「ストレスが軽減した」でした。

ビジネスパーソンにとって、いかに会議がストレスになっているのかが、よくわかる結果ですよね。とはいえ、組織で働く以上、会議は避けることはできません。重要なのは、いかに「無駄な会議」をなくしていくかでしょう。

では、そもそも「無駄な会議」とは、どういう会議なのでしょうか?

ある会社では毎週、部長が前週の報告をただ朗読して、最後に「何か質問ある?」と聞くだけの会議を開いていて、部下はウンザリしているといいます。

これこそが「無駄な会議」の典型といえるでしょう。報告書を読むだけなら、わざわざ人を集める必要はありません。読み上げる意味もなく、時間の無駄でしかありません。

情報を伝えるだけなら、メールで十分です。やる気のある社員なら、必要な情報は必ず読みます。やる気のない社員は、たとえ部長が読み上げたところで聞いていません。

メールすればいいだけの資料を読み上げる。資料をすべて朗読する。残念ながらこうした会議をしている会社は、世の中にたくさん多くあります。

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