「デジカメ三強」が描く市場縮小後の残存戦略

名門オリンパス撤退、出荷台数はピーク時の1割

デジカメ市場には逆風が吹く。キヤノン、ソニー、ニコンの生き残り戦略とは。
スマートフォンの登場やコロナ禍などにより、デジタルカメラ市場が空前の逆風にさらされている。
2020年のデジカメの出荷台数はピークだった2010年の10分の1に沈んでいる。2020年6月にはカメラの名門・オリンパスが慢性的な赤字に耐えきれず、映像事業を投資ファンドに売却すると発表した。
ミラーレスカメラの躍進という良いニュースもあるが、残った各社は逆風にさらされるカメラ市場をどう生き抜いていくのか。その戦略の巧拙が問われる局面にある。キヤノン、ソニー、ニコンのカメラ「三強」を軸に、その戦略の成否を追った。

①ニコンはカメラ事業を継続できるか

ニコンのカメラ事業の先行きに、ユーザーは不安を募らせている(撮影:尾形文繁)

ニコンの2021年3月期の業績は、750億円の営業赤字と過去最悪規模になる見通しだ。手軽に写真を撮影できるスマートフォンの躍進に押され、デジタルカメラの市場は急速に縮小。さらに、ソニーが参入して躍進したミラーレスカメラでもニコンは出遅れた。多くのニコンユーザーはいま、大いなる不安を抱いている。それはすなわち、「ニコンはカメラ事業を本当に継続できるのか」ということだ。>>記事はこちら

②カメラ市場を「破壊」したソニー

ソニーはミラーレスカメラ市場で圧倒的シェアを誇る(撮影:尾形文繁)

「デジタルカメラ市場を破壊したのはソニーだった」。大手カメラメーカーのある幹部の表情は苦々しそうだ。デジカメ市場を牽引する製品は、一眼レフからミラーレスカメラへ大きくシフトした。ソニーはその変革を主導し、一眼ミラーレス市場で約4割のシェアを占める、圧倒的な存在感をみせている。ソニーがもたらした「創造的破壊」とは何だったのか。>>記事はこちら

③キヤノン、「ソニー追撃」の成否

カメラの販売不振などが響き、キヤノンの業績は四半期として初めて最終赤字となった(撮影:尾形文繁)

かつて優良企業の代名詞として知られていたキヤノン。そのキヤノンの業績が低迷している。2020年4~6月期は四半期として初めてとなる88億円の最終赤字に転落した。赤字の主因は大きく2つあり、1つは複合機などのオフィス向け事業が新型コロナウイルスの影響で振るわなかったこと。もう1つは、キヤノンの「祖業」でもあるカメラの販売不振にあった。>>記事はこちら

④インタビュー/キヤノン常務執行役員 戸倉剛
「カメラはIoTの目になる」

キヤノンの戸倉剛常務執行役員は「『EOS R5』は想定以上の好評を得ている」と語る(撮影:尾形文繁)

キヤノンは、これまでデジカメ市場を牽引してきたトップメーカーだ。しかし、そのキヤノンにもデジカメ市場縮小の荒波が押し寄せている。ミラーレスカメラへの対応でも遅れをとったが、2020年7月に投入したミラーレスカメラのプロ向け機種「EOS R5」で大きく反転攻勢をかけている。ミラーレスで先行するソニーをどのように追撃するのか。キヤノンでデジカメ戦略を担当する戸倉剛常務執行役員に聞いた。>>記事はこちら

⑤インタビュー/ニコン常務執行役員 池上博敬
「当面はミラーレスカメラに集中する」

ニコンの池上博敬常務執行役員は「当面はミラーレスカメラに集中する」と語る(撮影:梅谷秀司)

かつてはキヤノンとともにカメラ業界の「2強」を形成していたニコンだが、今やその面影も消えつつある。ミラーレスカメラではソニーに抜かれ、現在は生産台数ベースで3番手につけている。業績も赤字が続き、2021年3月期の営業利益は450億円の赤字を見込む。当面、人員削減や生産拠点の再編などのリストラモードにあるが、ニコン再生には売上高の本格回復が欠かせない。ニコンの映像事業を率いる池上博敬常務執行役員にその戦略を聞いた。>>記事はこちら

東洋経済プラスの短期連載「カメラは生き残るか」では上記の5つの記事を無料でお読みいただけます。
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