ANAとJAL、「頼みの国内線」がまたも下火の茨道

GoTo停止と緊急事態宣言の再発令で先行き懸念

空港に駐機されているJALとANAの機材。2020年10月の中間決算発表時に2社が示した復活シナリオは、ほどなくして新型コロナ感染が再拡大し崩れた(記者撮影)
新型コロナウイルスの感染再拡大を受け、頭を抱えるのが航空業界だ。Go To トラベル効果で国内線の旅客数は2020年10月に49.6%まで回復したが、年末年始に下振れ。再びの緊急事態宣言で、需要回復の遅れが見込まれる。国内大手2社のANAホールディングと日本航空(JAL)はこの難局をどう乗り切ろうとしているのか。

①財務データでわかる
「大赤字」ANAとJALの格差

JALは最大2700億円の最終赤字を見込むが、ANAはそれの倍近い5100億円の最終赤字見通し。近年のANAは羽田空港発着枠の傾斜配分を受けるなど、国際線を一気に拡大してきた。一方、JALは海外同業との提携を進め、自社便の拡大に慎重だった。攻めてきたANA、手堅くきたJALーー。データでひもとけば、2社の違いはこう表現できる>>続きを読む

②JALの金庫番 菊山英樹CFO
巨額増資に「びっくりしました?」

2020年11月に公募増資などで1826億円を調達すると発表したJAL。財務トップの菊山英樹・専務執行役員に、その舞台裏を直撃した。注目されるANAとの統合論についても、2010年の経営破綻時に再建を託された「稲盛(和夫名誉顧問)のベースとなる哲学」(菊山専務)に基づいた反論を展開している>>続きを読む

③再びの危機でよみがえる記憶
JALが10年前の「破綻」でなめた辛酸

JALは今回、赤字額・財務状況ともに厳しいANAに先んじて、公募増資に乗り出した。市場関係者を驚かせた決断の背景に透けるのは、同社元幹部が「本当に嫌な経験だった」と顔をしかめる、早期・希望退職やパイロット・CA(キャビンアテンダント)ら計165人の整理解雇といった経営破綻時の経験だ>>続きを読む

④ANAが迎える正念場
楽観的すぎる黒字化シナリオ

ANAの片野坂真哉社長は2020年10月の会見で「来年度はあらゆる手を打ち、必ず黒字化を実現したい」と言って見せた。ただ、これは2021年3月の旅客数がコロナ前から国内線で70%、国際線で50%まで回復するという、楽観的な見通しに基づいていた。このときに示した構造改革も、踏み込み不足が目立つ>>続きを読む

⑤エアアジア、2度目の撤退
「青・赤2色」が強まる日本の空

2020年11月、LCC(格安航空会社)のエアアジア・ジャパンが経営破綻した。新型コロナ影響により航空会社が経営破綻する、日本で初めてのケースとなった。ただ、この出来事は単なるLCC市場の競争・淘汰以上に大きな意味がある。国内主要航空会社からANA、JALに続く「第3勢力」が消滅するからだ>>続きを読む

各記事の続きは、東洋経済プラスの短期連載「航空異変」で配信しています。
財務データでわかる「大赤字」 ANAとJALの格差
JALの金庫番が明かす「大型増資」決断の舞台裏
JALが先手「増資」1680億円の胸算用
「破綻」は避けられるのか ANAが迎える正念場
エアアジア撤退、消える「第3のエアライン」
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