記事広告アーカイブ

立命館大学
びわこ・くさつキャンパス

科学の叡智を探求し社会変革を発信する

応用分野の拡大に期待
意外な微生物の大いなる働き
今中 忠行 教授
立命館大学生命科学部
「最近、DNA鑑定が手軽になった」などという話をよく聞く。実はこのDNA鑑定の進歩・普及に、微生物が大きく関わっているのだ。その名はサーモコッカス・コダカラエンシス(KOD1株)。鹿児島県小宝島の海岸付近の硫気孔で、今中忠行教授が発見した。60~100℃という高温で生育する超好熱菌の一種である。「このKOD1株由来の酵素が、DNAの特定領域をもっとも速く、長く、正確に複製するんです。今、いちばんの売れっ子酵素です」と、今中教授は笑う。
KOD1株には、デンプンなどの有機物を分解しながら活発に水素を出す性質もある。なんと180グラムのデンプンから90リットルもの水素が発生するというから驚きだ。換気や冷却が不要で臭気も発しないバイオマスが実現可能という。
超好熱菌KOD1株
逆に好冷性の微生物もいる。今中教授自身が04年、第46次南極観測隊に参加して発見した。細胞分裂後、突起を次々に生やして姿を変える珍しい菌もさることながら、紫外線の強い環境にあっても生き抜くためか、水溶性メラニン色素を生成する菌も発見した。「メラニン色素は普通、水に溶けません。水溶性となれば、強力なUVカット効果のある化粧品の原料になるかもしれませんね」と、帰還時には還暦、最高齢南極観測隊員の面目躍如といったところだ。
柳が崎実験場(琵琶湖汽船桟橋)
「長年の懸案だった琵琶湖のヘドロも、微生物で簡単に分解できるんです」と、今中教授は続ける。ヘドロの中には酸素を採りいれて有機物を分解する好気性微生物がいる。ヘドロの中に空気を送り込むことができれば、微生物の活動が活発になりヘドロを分解していくのだ。そこで今中教授は、大きさ数十μ以下のナノバブルに着目した。マイクロバブルに比べ水中での滞留時間が長く、ヘドロ中への空気の浸透も期待できるからだ。ナノバブルの生成には、セラミックを使った簡便な方法を、民間企業と共同開発した。実験室では、ヘドロの消滅を確認し、琵琶湖での実証実験(1メートル厚のヘドロが4カ月で42センチメートルにまで減少)を終え、今夏には南部にあるシジミ漁場で試用する予定だ。
これら微生物の活用には、見逃せない共通の特長がある。従来のやり方に比べ、はるかに低コストなのだ。「自然の持つ力を最大限に引き出す。これが微生物活用の要諦です。学究の成果を実用に供するには、もちろんコストの観点を重視すべき。この点でも微生物はすばらしい。社会・経済的にサステナビリティのある課題解決の可能性を大いに秘めているんです」
お問い合わせ先
立命館大学 入学センター
〒603-8577
京都府京都市北区等持院北町56-1
 075-465-8351
 r-adm@st.ritsumei.ac.jp
立命館大学入試情報サイト
立命館大学入試情報サイト
ウェブサイトはこちら
立命館大学ホームページ
立命館大学ホームページ
ウェブサイトはこちら
vol.2 しなやかに見定める次のステージ
● 楽天 アソシエイトソフトウェアエンジニア 兪 欣婷
パナソニック ビューティ・リビング事業部 植田 奈緒
vol.3 夢を追い 世界に飛び出すひたむきさ
● フォトグラファー 東 真子
● 立命館大学 スポーツ健康科学部助手 岡松 秀房
vol.4 日本発の製品・サービスを世界に届ける
株式会社東芝 パーソナル&クライアントソリューション社
滝 知明
ヤマトロジスティクス株式会社 グローバル事業推進室
小路健祐
vol.5 今ここにあるグローバリズムの最前線で
● 株式会社ホリプロ マネージメント第一事業部
五間岩 ゆか
シンプレクス株式会社 リテールソリューショングループ
篠原 大
vol.6 世界に出て知る日本の魅力をあらためて発信
● JICA関西 業務第二課 調査役 山本 美奈子
● カオスパイロット(デンマーク)3回生 大本 綾

 

※本アーカイブは
2013年6月~2014年1月の連載

vol.2 旧来の枠を超えて革新の現場をつくる
● 京料理 「木乃婦」三代目 髙橋拓児
● A・P・モラー・マースクAS 人事部部長 村上聡子
vol.3 たゆまぬチャレンジで最前線を切り開く
● ファーストリテイリング 人事部部長 田辺 信裕
● 宇宙航空研究開発機構 開発員 岡本 千晴
vol.4 学生時代からの思いに真っすぐ、夢をカタチに
● ミズノ グローバルゴルフプロダクト部 深澤 茜
SCS Global シニアマネージャー・公認会計士 南里 健太郎
vol.5 グローバル競争と協調の現場から
宇宙飛行士・立命館大学スポーツ健康科学部客員教授
山崎 直子
本田技術研究所 四輪R&Dセンター研究員 古川 隆一
vol.6 次世代へのメッセージ 異文化理解がグローバル化の原点
● 華道家元池坊 次期家元 池坊 由紀
● 三菱商事 自動車事業本部 課長 小竹 洋介
vol.7 次世代へのメッセージ 新たな気づきが世界を広げる
映画監督・立命館大学産業社会学部客員教授 是枝 裕和
● あずさ監査法人 公認会計士 上村 紘之