運転士38人が感染「大江戸線減便」が示す深刻度

同線担当の15%、人員不足で運行本数7割程度に

都営地下鉄大江戸線の車両(撮影:尾形文繁)

新型コロナウイルスが猛威を振るう中で迎えた2021年。政府は1月7日、東京・埼玉・千葉・神奈川の1都3県を対象に緊急事態宣言の発令を決定した。

感染の拡大が止まらない中、東京都心の足にも影響が及んでいる。都営地下鉄大江戸線は運転士にコロナ感染が広がり、通常運行に必要な人員確保が難しくなったため、昨年12月27日から運行本数を通常の7割程度に削減。1月11日まで減便が続く予定だ。

国内で感染が広がりはじめた昨年春ごろから、乗務員の感染による鉄道運行への影響を懸念する声はあったが、ついに都内の地下鉄で現実となった。鉄道関係者からは「乗務員に広がると影響が大きく、他人ごとではない」との声が漏れる。

運転士38人が感染

感染は、都営地下鉄大江戸線の「清澄乗務区」に所属する運転士の間で広がった。まず12月15日に1人の感染が判明。その後25日までに同乗務区に所属する運転士計15人の感染が確認された。

濃厚接触者を含め運転士21人が出勤できなくなり、東京都交通局は26日、同線の運行本数を翌27日から通常の7割程度に減らすと発表。併せて同乗務区全職員へのPCR検査(自主的スクリーニング検査)を25日から順次実施していることを明らかにした。感染者数は検査結果の判明により増え、1月3日までに計39人(うち運転士38人)の感染が確認された。

都交通局によると、大江戸線で営業列車を運転する運転士は清澄乗務区に167人、もう1つの乗務区である光が丘乗務区に80人が所属しており、今年1月1日時点で計247人。全運転士の約15%に感染が広がった計算だ。通常時は1日に約160人の運転士が出勤するといい、全運転士のうち約20人が出勤できなくなると「毎日160人勤務の体制を回すうえで影響が出る」として減便に踏み切った。

減便ダイヤは、新型インフルエンザに備えた事業継続計画が基になっているという。都交通局によると、「同計画に基づくダイヤを基本とし、修正して対応した」(広報担当者)という。

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