巨象NTTが突如として動き出した決定的理由
グループ6社の社長に直撃、見えてきた次の一手

①NTT 澤田純社長
「ゲームチェンジすればGAFAは脅威じゃない」

昨年、業界を驚かせたNTTによるNTTドコモの完全子会社化。澤田社長はインタビューで「ドコモは10年以上契約数のシェアが毎月のように下がっているし、売上高と利益の面では3番手になってしまった」と“不満”を口にした。もっとも、ドコモの取り込みは国内事業強化の一環にすぎない。澤田社長の視線の先には「GAFA」の存在がある>>続きを読む
②NTTドコモ 井伊基之社長
「準備が整った。早急にV字回復させる」

「ドコモを強くしてこい」とNTTの澤田社長に言われ、2020年12月からドコモの社長に就任した井伊基之氏。独り負け状態から脱却するために、就任早々、激安の料金プランをブチ上げた。井伊氏はこれまでのやり方について、利益を着実に出すために「守りの経営」に入っていたと指摘。インタビューでは「今までのドコモだったらやらなかったことを思い切ってやる」と断言した>>続きを読む
③NTTデータ 本間洋社長
「もっと上へ“世界トップ5”目指す」

現在、NTTグループの海外売上高は全体の約2割。海外事業を今後の成長柱にできるかどうか。カギを握るのがNTTデータだ。近年はM&Aを積極的に推進。それでも本間社長は「海外で『NTTデータ』と名乗ってもわかってくれない」と話す。世界に通用するITベンダーになるために次の一手をどう打つか>>続きを読む
④NTT東日本 井上福造社長
「地域密着型の“ICT商社”に生まれ変わる」

グループの「長男」に当たるNTT東日本。固定電話離れで売上高の減少が続いてきた。しかし、井上福造社長が「よく節約して利益が出せている」と言うように、ドコモに次いで利益が多い。課題は売り上げの増加だ。既存市場で成長が見込めない中、反転攻勢をかけられるか。井上社長は「方向感が変われば、全員がそちらに向かう団結力が東日本の強み」と語った>>続きを読む
⑤NTT西日本 小林充佳社長
「地域分散の“弱み”を“強み”にできる」

NTT西日本は、大都市圏から山間部、島嶼部まで広範な地域で固定電話や光回線を提供する。いわば小さの市場の集合体だ。そのため、首都圏を抱えるNTT東日本と比べると、事業環境は不利だった。だが、小林社長は「西日本の社員は『やったろう』という反骨精神が強い」と話す。非効率な地域分散の「弱み」をどう「強み」に変えていくのか>>続きを読む
⑥NTTコミュニケーションズ 丸岡亨社長
「ドコモと組んで“プラットフォーマー”になる」

グループで海外事業の“顔”として展開を拡大してきたNTTコミュニケーションズ。祖業は国内の長距離電話や国際電話だが、大規模な通信網を生かし、法人向けのネットワーク構築やデータセンター、クラウドで成長してきた。NTTによるドコモの完全子会社化で、丸岡亨社長は「ドコモとの連携が強まるのは間違いない」と言う>>続きを読む
データ/8000億円稼ぐドコモに抱く親の”不満”
“ゴリゴリ”のドコモ新社長、3番手返上へ猛攻
NTTは海外市場で“メジャー”になれるのか
NTTドコモ初代社長が語った「iモード」のコンセプト