スカイマーク「ANAとLCCの間」を取る絶妙な戦略

LCCの費用管理とANA並みサービスで単価は中間

スカイマークの戦略はANAやJAL、LCCと一線を画す(撮影:尾形文繁)
圧倒的なシェアを誇る大手に、価格破壊で挑む新興勢力――。そのはざまで、自社のサービスがどのポジションを取るべきか、頭を抱えるケースは少なくないはずだ。
東洋経済オンラインでは年末年始、社内記者が過去に執筆した記事の中から、マーケティングのヒントが詰まった企業記事をダイジェスト形式で集中連載。最終回の本日はサービスが2極化した市場で、その中間にポジショニングした事例と、最新プロモーションを学べるケースを厳選してお届けする(情報は各記事の公開時点のもの)。

①スカイマークの「ポジショニング」

東証1部に上場していたスカイマークは2015年、無理な拡大戦略がたたって経営破綻。上場廃止となり、投資ファンドのインテグラル傘下で経営再建を進めてきた。会長にはインテグラル代表の佐山展生氏、社長には日本政策投資銀行でエア・ドゥなど航空会社の再建を担った市江正彦氏が就任した。

記事全文へ上の画像からジャンプできます(撮影:尾形文繁)

新経営陣が進めたのは、日本航空(JAL)や全日本空輸(ANA)のようなフルサービス航空会社(フルキャリア)とも、成長著しいLCC(ローコスト航空会社)とも競合しない「第3極」ポジションの確立だった。具体的には、LCCからは運航ノウハウ、フルキャリアからは顧客サービスを取り入れる。

経営破綻前はエアバス機とボーイング機を併用していたが、現在はB737の1機種だけで運航。座席数が少ないため空席リスクが減り、機種ごとに異なる交換部品の調達やパイロット・客室乗務員の訓練といったコストも減らすことができた。これは、ピーチ・アビエーションやジェットスター・ジャパンなどのLCC各社が用いている。

サービス面では、フルキャリア並みを目指している>>続きを読む

②ユーチューバーとのコラボでヒット

新型コロナウイルス禍からファッション業界全体が苦しむ中、市場関係者らの注目を集める企業がある。東証マザーズ上場の、靴通販サイト「LOCONDO.jp」を運営するロコンドだ。

記事全文へ上の画像からジャンプできます(ロコンドのサイトより)

靴の需要が低迷する懸念が高まり2月~3月に大きく落ち込んだロコンドの株価は、4月に入って急回復。その後は年初来高値を更新し、6月2日には一時1456円にまで上昇、直近1年間で最高値を付けた。

不透明な状況にもかかわらず、株価が急回復したのはなぜなのか。きっかけは、ユーチューバーとのコラボ企画のヒットにあった>>続きを読む

③「アニメ広告」という新ジャンル

近年目立つのが、アニメへの新規参入の動き。そこにはアニメを巡る収益構造の変化が影響している。注目すべき動きの1つが、「アニメ広告」だ。大手通信会社KDDIの人気CMシリーズ「三太郎」。人気俳優たちが出演することで知られるが、今回それがアニメになった。

記事全文へ上の画像からジャンプできます(KDDI提供)

新型コロナウイルスの感染拡大で、KDDIはCMの撮影を自粛。その中で「アニメという新しい表現手法を選んだ」(宣伝部)。評判は上々で、視聴者の塗り絵をアニメ広告にするキャンペーンも実施するなど、「実写版とは異なる魅力を伝えられた」(同)。

広告にアニメを使うことは、数年前からのトレンドだ。大手広告代理店の電通は2018年に「電通ジャパニメーションスタジオ」を設立。国内のアニメ制作会社と連携し、アニメ広告の制作に乗り出している>>続きを読む

各記事の全文を東洋経済プラスの短期連載「東洋経済ダイジェスト 実践マーケティング」で無料でお読みいただけます。連載では「コカ・コーラ『檸檬堂』がまだ伸びる驚きの理由」「マンダムが『オヤジの肌ケア』市場を狙う事情」など、全9本の記事全文も配信しています。
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