角川が仕掛けるラーメン店に行列ができるワケ 月替わりで有名店が本気でラーメン試作に挑む

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2020年11月6日にオープンした「ラーメンWalkerキッチン」。席数25の小さな店舗だが、ラーメンと日本の未来につながる可能性に満ちている(撮影:梅谷秀司)

日本の国民食、ラーメン。各地にご当地ラーメンがあったり、さまざまなインスタントラーメンが進化したり、毎食違う店を食べ歩くラーメン好きがいたりと、日本のラーメン文化は異常な発達を見せている。

人気店、有名店が海外進出してからはラーメン熱がグローバルに飛び火。日本食ではなく、ラーメンの食べ歩き目的で日本を訪れるインバウンドも増えていた。

そんな日本のラーメン文化の発展を後押ししたのがメディア。毎日のように行われるテレビや雑誌での紹介、読者投票やグランプリなどにより、今のラーメン業界の活況がつくられてきたのだ。

今回は、そのラーメン・メディアの仕掛け人が満を持してオープンした1つのラーメン店を紹介する。

2020年11月6日、所沢市にオープンした「ラーメンWalkerキッチン」がそれだ。

ラーメンの未来をつくるラーメン店

ラーメン好きならすぐにピンとくるだろうが、2010年より全国各エリアで発行されている、ラーメン専門誌の名称を冠している。同誌はテレビ番組やウェブとも連動、総掲載数2万店を超えるラーメン・メディアとなっている。

そのことから、全国のご当地ラーメンが味わえる店なのではと推測させるが、決して、全国の人気ラーメン店を並べた博物館のような場所ではない。

むしろ、ラーメンの未来をつくるラーメン店なのである。

同店では、全国の有名店がおよそ1カ月程度の期間で次々と登場。各店がコラボ出店したオープニングウイークを皮切りに、2020年12月28日までは「麵や 七彩」、2021年1月が「真鯛ラーメン 麵魚」、2月が「我武者羅」といった予定となっている。

大きな特徴が、本店で提供していない新しいラーメンが登場すること。店主自身が「スーパーバイザー」となり腕をふるう、異なる味つけや素材、他の店主とのコラボなどによる限定ラーメンだ。

次ページラーメンを主役とする豪華設備
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