コロナだけ「後遺症」騒ぎ立てる風潮への大疑問
ほかの病気でもあるのになぜここまで煽るのか

「がまんの3週間」という言葉を聞いて、戦時中のスローガン「欲しがりません、勝つまでは」や「ぜいたくは敵だ」などが頭に浮かんだ。日本人はなにも変わっていない……というよりは、人間は恐怖の感情やショックにとらわれると、いつでも戦時中の人々と同じモードに切り替わってしまう不安定さや不完全さを抱えているということなんだと、最近思う。
ワンパターンでくり返される“不安のあおり芸”報道
専門家が解説する以前から、「インフルエンザや風邪がそうであるように、寒くなれば新型コロナにかかる人も増えるだろうな」という庶民としての感覚を持っていた人も多いと思うのだが、テレビをつけると連日「第3波」がやってきたとして、「感染者数過去最高」「重症者数急増」「死者最多」「医療の逼迫」と切迫感と不安のみがあおり立てられている。
同じことをインフルエンザの流行期にやっていたら「日本国内で1日で100人死亡!」「過去最多1日で200人死亡!」「感染者1000万人突破!」という話になる年もあり、現在の比ではない恐怖を味わうことになると思うのだが。
医療現場が逼迫しているのは、日本が世界一の病床数(人口当たり)を誇る医療大国であるにもかかわらず、政府が、新型コロナを「指定感染症2類相当(一部1類相当)」の感染症に指定して、一部の指定医療機関にのみ患者を集中させ、実際には入院の必要のない患者も受け入れながら、厳重な感染防御態勢のなかで治療をしなければならないという仕組みの中に医療を閉じ込め続けているからだ。
そして、保健所を介して感染者が全数報告され、インフルエンザではしばしば起きていた「院内感染」もマスコミが大々的に報じてしまうので、ますます医療現場に圧迫を加えることになっている。はっきり言って「人災」の状態が続いていると思うのだが、そこはマスコミがなかなか検証しない。