6500人削減を発表、巨額赤字に陥ったJTBの苦境

22年4月入社の新卒採用は見送り、店舗網も縮小

大規模な構造改革策を発表するJTBの山北栄二郎社長(20日、東京都内で)=中村徹也撮影

JTBは20日、2022年3月期までに、グループ従業員約2万9000人の2割超にあたる約6500人を削減する構造改革策を発表した。国内外の店舗網も大幅に縮小する。新型コロナウイルスの感染拡大で旅行需要が激減し、業績が急速に悪化しているためだ。

20日発表した20年9月中間連結決算は、最終利益が781億円の赤字(前年同期は43億円の黒字)だった。03年の連結決算導入以降、過去最大の赤字となる。21年3月期の業績予想は経常利益の見通しのみ公表し、1000億円の赤字(前期は25億円の黒字)を見込む。

構造改革の柱となるのは人件費の削減で、早期退職を拡充するほか、22年4月入社の新卒採用は見送る。早期退職は40歳以上が対象。募集人数は今後詰める。

こうした取り組みと定年退職に伴う自然減を合わせ、計6500人を減らす。従業員の年収や役員報酬は一時的にそれぞれ3割程度カットする。

また、国内約480店舗(19年度)のうち115店舗を削減し、世界各地に約340ある支店・営業所は190以上を閉鎖する。

20日、東京都内で記者会見した山北栄二郎社長は、「人材は会社の財産なので(削減は)断腸の思いだ」と述べた。

旅行業界は新型コロナの直撃を受け、業績が大幅に悪化している。近畿日本ツーリストなどを傘下に持つKNT―CTホールディングスは11日、希望退職などでグループ従業員約7000人の3分の1を25年3月までに削減すると発表した。

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