共働き夫婦が「公平に家事分担する」3つの方法 相手から「感謝されない家事」はやらなくてよい

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共働き夫婦が家事ストレスを減らす方法は?(写真:プラナ/PIXTA)
11月22日はいい夫婦の日。共働き夫婦が増えている昨今、家事分担が大きな課題となっている家庭も増えているが、これは日本だけの問題ではないようだ。世界中で350万部のベストセラーとなった『夫の言い分 妻の言い分 理想的な結婚生活を続けるために』の著者であり、評判の臨床心理学者、結婚カウンセラーであるウィラード・ハーリ氏に、共働き夫婦が家事ストレスを減らす方法について聞いた。

家事の分担は夫婦げんかの主な原因

家事をしてほしいという欲求は、時限爆弾のようなものだ。初めは、そんなことを思うのは不適切だし、時代錯誤のようだと感じている。ところが結婚して何年かたつと、この欲求が爆発し、パートナーを驚かせることになる。

ひと昔前は、男性が妻に家事をしてほしいと望み、妻がその欲求を満たすのが普通だと思われていた。とくに専業主婦の時代はそうだった。

だが、時代は変わり、それにともなってこの欲求も変わっていった。現代では、女性もフルタイムで働くのが当たり前。すると、夫婦げんかの主な原因は、家事の分担をどうするかということになる。

妻に家事をしてほしいという夫の願いがかなえられないだけでなく、妻自身も誰かに家事をやってもらいたいと思うからだ。

結婚当初は家事を分担することをいとわないものだ。新婚夫婦は一緒にお皿を洗ったり、洗濯・掃除をしたりする。独身時代はすべて自分でやらなければならなかったのに、いまでは妻が手伝ってくれるので男性は喜ぶ。新婚時代は、家事をやってほしいという欲求が大切なものだとは、2人とも気づかない。でも、時限爆弾はときを刻み続けている。

では、家事をしてほしいという欲求が爆発するのはいつだろう? そう、子どもが生まれたときだ。子どもが生まれると必要なものが増える。収入もそうだし、家事の量も一気に増える。それまでの家事分担ではやっていけない。新しく増えた家事は、どちらが担えばいいのだろうか?

もしあなたが専業主婦なら、家事や育児をやってほしいという夫の欲求も、それほど問題にならない場合もあるだろう。夫が仕事から帰ってくるまでに、家の仕事を終わらせておくこともできるかもしれない。子どもの面倒は少しくらいみてほしいと思うかもしれないが、日によっては子どもが寝たあとは夫の相手をすることもできるだろう。

しかし、もしあなたがフルタイムで働いているなら、公平な家事分担という難題に直面していることだろう。すべて1人でこなそうとして疲れきり、パートナーが手伝ってくれないことにいらだちを覚えている人も少なくないだろう。

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